国内のコンビニチェーンにおいてトップシェアを誇るセブン-イレブン。同チェーンを展開している株式会社セブン-イレブン・ジャパンの売上高は、ここ最近新型コロナウイルス感染症の影響によって減少傾向にあったが、6月度の既存店売上高は一転、前年同月比で101.0%となった。いまだに客数は昨年との比較では減少しており、まだまだ油断ができない情勢ではあるが、今後の復調に期待したいところだ。
あまり遠出をしづらく、心置きなく楽しめる娯楽が限られている昨今。散歩などの寄り道や仕事の帰り道で、コンビニで並んでいる食品を購入して味わうことは、そんな鬱屈とした日々のなかの楽しみとなってくれるだろう。
そこで今回「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」は、セブン-イレブンでこの夏、買うべき商品を5つピックアップ。ガッツリと食べられる主食料理からお酒の肴にちょうどいい一品、甘さが堪能できるスイーツまで幅広いラインナップとなっているので、どれかひとつでも興味を抱くような商品があれば幸いである。
中華蕎麦とみ田監修 ワシワシ食べる豚ラーメン/594円(税込、以下同)
「ラーメン二郎」や二郎にインスパイアされた店のラーメンをイメージした、俗に言われる“ジェネリック二郎”を各社が競って開発している昨今。セブンでも、千葉県松戸市に本店を構える「中華蕎麦とみ田」とのコラボで、「中華蕎麦とみ田監修 ワシワシ食べる豚ラーメン」を発売。何度かリニューアルを重ねて販売を続けている。
特筆すべきはワイドでやや固めな麺のクオリティで、実際の太さはそこまでではないにもかかわらず、二郎系ラーメンでは定番の極太な麺を食べているような食感を味わうことができる。スープは単独ではそこまで味が濃くないものの、しっかりとアブラの風味が感じられ、スープが染み込んだ麺と一緒に口に運べばちょうどいい塩梅になる絶妙なバランスだ。具材のチャーシューも脂身がたっぷりで、総じて満足度が高い仕上がりだった。ニンニクもたっぷりなので、夏バテ対策にも適した一杯といえるだろう。
難点を挙げるとすれば、加熱直後のスープが舌を火傷してしまうのではないかと思うほど熱くなるうえに、なかなか冷めてくれないことだろうか。猫舌の方は当然としても、熱い食べ物はそこまで苦手ではないという方も十分に気をつけてほしい。
7プレミアム すみれチャーハン/267円
コンビニと全国各地の名店とのコラボ商品は、単純にクオリティの高い料理が堪能できるだけでなく、なかなか遠出がしづらい状況にあっても、旅をするような気分が味わえることから根強い人気がある。さまざまな名店とコラボしたセブンの商品のなかでも、「7プレミアム すみれチャーハン」は本格的な味わいで美味しいと評判になっているのである。
冷凍食品コーナーで販売されているこの商品。袋の背面にフォークで穴を開けた状態か、皿へと移してラップをかけた状態で電子レンジに入れ、数分間加熱するだけで完成する。このお手軽さも、忙しいビジネスパーソンにとってはポイントが高いだろう。
調理後は香ばしい匂いが漂い、実際に食べると卵の風味が強く出ている、かなり濃いめの味つけに感じられた。具材はやや少なめな印象だったが、その分それぞれの味が立っていて、特にチャーシューは小ぶりながらもしっかりと肉の旨味が堪能できた。高く評価されているのも頷けるクオリティ。この夏場をガッツリメシで乗り切りたいという方は、ぜひ一度味わってみてほしい。
なつかしのフルーツあんみつ/313円
昔から愛されている和菓子であるあんみつ。そんなあんみつにみかん、パイナップル、あんず、さくらんぼといったバラエティ豊かなフルーツを添えた豪華な商品が、この「なつかしのフルーツあんみつ」である。
まず、とても柔らかくてもちっとした白玉と、昔ながらの硬めでさっぱりとした食感の寒天のコントラストが素晴らしい。しっかりとした甘みが感じられる黒蜜だけでなく、添えられたこしあんも甘く、さらに薄っすらと塩味が効いた赤えんどう豆もアクセントとなっていて絶妙なバランスだ。思わず拍手を送りたくなるような絶品スイーツなのである。
コンビニデザートとしては少々値が張るが、その美味しさとボリュームは日中の暑さを乗り切った一日の最後のご褒美スイーツとして、うってつけではないだろうか。
sonna バナナミルク/194円
バナナと牛乳だけを食材としているシンプルさが人気で、テレビ番組などでも取り上げられたバナナジュース専門店「sonna banana」。フレッシュな素材を使用しているためか、賞味期限20分ともいわれているsonna bananaのドリンクがセブン-イレブンとコラボ。チルドカップとして発売された。
「sonna バナナミルク」もオリジナルのバナナジュースと同じく砂糖不使用なのだが、濃厚な甘みが感じられ、とても美味。喉越しはとろっとしていて果実感が味わえ、さらにバナナの自然な香りも堪能することができる。申し分ない甘さであるにもかかわらず、1本あたりのエネルギーは129kcalと低カロリーで、バナナ3本分の食物繊維が摂取できるということも嬉しいポイント。まさに「買うべき」商品だ。
また、sonna bananaとセブンのコラボ商品は「sonna バナナミルク」だけでなく、チロルチョコ化した「そんなバナナパウチ」、ぷっちょ化した「あじわいぷっちょ そんなバナナ」も発売されている。いずれも数量限定商品のため、気になる方は早めにチェックしてみてほしい。
旨辛! 麻辣チキン/248円
辛い食べ物は食欲増進の効果があるため、夏バテ防止に役立つといわれている。だが、辛味は繊細なバランス感覚が求められるため、辛すぎても辛くなさすぎてもユーザーから不評を買ってしまうものである。そんな針の穴を通すような絶妙な辛さを実現しているのが、この「旨辛! 麻辣チキン」なのだ。
花椒の痺れるような味わいと唐辛子の辛さが合わさった“シビ辛”な味が特徴的で、チキンは柔らかくしっとりとしていて食べやすい。またアーモンドが食感と香りのアクセントになっていることも見逃せないポイント。まさに夏場のおつまみにピッタリだ。
三角パックとなっているため、少し行儀が悪いが、皿などに移さずに袋から直接食べるという楽しみ方もできる。内容量は102.4gで、一見少なく感じられるが、実際に食べてみると濃いめの味つけになっているため、十分な満足感を得ることができた。
新商品から人気の定番メニューまで、とにかく美味しいものが盛りだくさんなラインナップとなっているのは、さすがは日本一のコンビニチェーン店といえるだろう。コンビニ商品の常として、ラインナップの入れ替えが激しいので、気になる商品があれば迷わずに購入することをオススメする。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)