82歳・二階俊博氏と80歳・麻生太郎氏、次回衆院選も出馬の方向…親族への世襲も視野の画像1
「自民党 HP」より

 国会が閉幕し、秋の総選挙がほぼ確定したことで、衆議院議員の政界引退や次回不出馬の表明が相次いでいる。

 6月28日には、衆院最高齢の自民党の伊吹文明元衆院議長(83・京都1区)が記者会見を開いて引退の意向を明らかにした。自身だけでなく家族や事務所スタッフの年齢や体力の問題に触れ、世襲は否定したうえで、「しっかり後継を当選させて、引き継いでいかなければならない」と述べた。

 自民党の閣僚経験者では塩崎恭久元厚生労働相(70・愛媛1区)も同19日に次期衆院選に立候補しないことを表明。「若い世代の発想と力が必要なので次世代へバトンタッチする」と説明し、後継については自民党の愛媛県連が公募するという。

 こうした不出馬表明は、今後も続くと見られる。

「いつもより多くなる可能性があるのではないかと思います。次々回から衆議院の選挙区の区割りが大きく変わることが、少なからず影響しています」(選挙関係者)

 実は今まで通りの区割りで実施される衆院選は、今秋が最後。次々回からは昨年実施された国勢調査に基づいて、1票の格差を是正する「アダムズ方式」が新たに導入される。

 全都道府県にまず1議席を割り当てたうえで、残りを人口比で配分する現状の「1人別枠方式」に対し、「アダムズ方式」は各都道府県の人口を一定の数値で割って議席の数を決めるため、より人口に比例した配分ができるとされる。

 その結果、人口の多い東京都が現状の25選挙区から30選挙区に5つも選挙区が増えるなど、5都県の議席数が増やされ、新潟や山口など10県で議席が減らされる。さらには、都道府県単位で見ても選挙区ごとの境界線が変更される。例えば、これまでA市とB市が範囲だった選挙区が、A市とB市の半分とC市の半分に変わったり、といったことが起きるのだ。

 そうなると候補者は自分の選挙区から外れてしまったB市の残り半分の地域の支援者を失い、一方で新たにC市で支援者をつくり、後援会を組織するなど“票集め”の勝手が違ってくる。下手すれば、選挙区がまったく新しい地域ばかりになってしまい、政治活動を一からやり直さなければならなくなる。

「ベテラン議員になればなるほど、自分が築いてきた後援会や支援者は大事に後継候補につなぎたい。新人にうまくバトンタッチするなら、今度がラストチャンス。息子や娘などに世襲で引き継ぐならなおさらです。もっとも、区割りが変わる次々回は厳しい選挙になるからと、逆に次回までは出馬して、次々回は引退という自分本位の人も少なくないでしょうけどね」(前出の選挙関係者)

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