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憔悴ぶりが危険水域…菅首相、式典「あいさつ」で支離滅裂、1年前の退陣直前の安倍氏と重なる

文=編集部
憔悴ぶりが危険水域…菅首相、式典「あいさつ」で支離滅裂、1年前の退陣直前の安倍氏と重なるの画像1
原爆ドーム(撮影=編集部、2018年8月6日)

「ひろまし」「ゲンパツ」……。

 菅義偉首相が6日、広島市中区で開かれた「広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」のあいさつで、用意していた原稿の一部を読み飛ばした。インターネット上では批判が殺到し、同日午前、「読み飛ばし」がTwitterのトレンド入りした。

 式典の模様はNHK総合で生中継されていたのだが、菅首相は記事冒頭のように広島市を「ひろまし」、原爆を「ゲンパツ」などと読み間違えを連発した。そして「日本は非核三原則を堅持しつつ、核兵器のない」と区切った後、「核軍縮の進め方を巡っては、各国の立場に隔たりがあります。このような状況の下で核軍縮を進めていくためには、さまざまな場の国々の間を橋渡しながら、現実的な取り組みを粘り強く進めていく必要があります」などと語ったのだ。

NHKのテロップも不自然に停止

 前後がつがっていないのは明白で、NHKの中継でもテロップが不自然に停止した。

 各社報道によると、前述の「核兵器のない」の文言の後、次のような文章が続く予定だったのだという。

「世界の実現に向けて力を尽くすと世界に発信した。我が国は、核兵器の非人道性をどの国よりもよく理解する唯一の戦争被爆国であり、『核兵器のない世界』の実現に向けた努力を着実に積み重ねていくことが重要」

 安倍晋三政権時代から4年連続で式典に参加している連合系労働組合幹部は次のように語る。

「『黒い雨』訴訟に言及した点は新味がありましたが、今年1月に発効した『核兵器禁止条約』(日本は米国の核抑止力の制限につながるなどという理由で未批准)に一切触れないなど、あいさつ文の構成が安倍前首相の時とほぼ同じ。もはやテンプレート化している印象すら受けました。

 原爆と広島の読み間違えはもちろん、この大切な式典で原稿の読み落としというのは問題です。ましてや五輪で多数の海外メディアも来日しています。この式典の存在を初めて知る海外の記者も多い中、日本のトップとしてはあってはならない粗相だと思います」

昨年は安倍前首相の”15分記者会見”が物議

 自民党衆議院議員秘書は語る。

「広島は(公選法違反に問われた)河井案里氏の地元で有権者の政府に対する風当たりが強い。去年も安倍首相(当時)の会見をめぐってひと悶着あったし、東京オリンピックや新型コロナウイルス対策などで蓄積された疲労に加え、総理も緊張していたのではないでしょうか」

 昨年8月6日、安倍前首相は広島市の同式典に出席後、49日ぶりに記者会見を開き、コロナ禍の『多忙』を理由に記者会見を15分で打ち切り物議を醸した(2020年8月7日付当サイト記事『安倍首相、49日ぶり記者会見、「多忙」理由に15分で打ち切り→午後6時前に帰宅』参照)。

 ちょうどこのころから安倍政権の存続を危ぶむ声が大きくなり、安倍前首相は8月28日、辞任を表明した。9月の政局を前に菅首相も憔悴しているのだろうか。

BusinessJournal編集部

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