「感じ良い暮らしと社会」をテーマに掲げる「無印良品」は、1980年に誕生して以来、家具、衣料品、雑貨、食品などの総合小売のブランドとして、消費者の生活に寄り添い続けてきた。
その甲斐あってか、2021年8月末時点で、国内だけで456店舗を展開し、世界32の国と地域で合計1002店舗と規模を拡大させている。さらに衣料品、生活雑貨、食品を合わせた約7500品目のアイテムを取り扱うまでに成長を続けているのだ。
そんな無印良品は、その名の通り“良品”揃いだが、購入者の口コミで低評価がつけられている商品も少なからずある。そこで今回は、“要注意な無印良品アイテム”を5つ選出したので、買い物時の参考にしていただきたい。
パイルヘアターバン/細/ 399円(税込、以下同)
最初に紹介するのは「パイルヘアターバン/細」。綿87%、ポリエステル12%、ポリウレタン1%で肌触りの良い素材バランスとなっており、洗顔後に髪をまとめるときに役立ちそうな商品だが、ネットの口コミでは低評価が目立っているのである。
商品レビューで多く指摘されていたのは、使用していくうちにだんだんとほつれてしまい、パイルのくずがポロポロと出てきてしまう点。また、何度か洗濯するにつれ、徐々に肌触りが悪くなってしまうという点だ。
そのほかにも気になるポイントはある。それは、ターバンの内側に4枚の長いタグが付いていることだ。日本語、英語、中国語、韓国語に対応したタグなのだが、肌に当たる部分についてしまっているので、使っていてかなり邪魔くさく感じるのだ。このタグを切って使用するとの声もあるが、切った部分からほつれてしまうケースもあるようなので、もし購入する場合は、こういった要素を考慮しておいたほうがいいだろう。
冷蔵庫用米保存容器/990円
お米の保存方法として冷蔵庫に入れているという人も少なくないだろう。だが、そうした人を悩ますのが、スペースの問題。冷蔵庫は食品や飲み物であふれているので、広く場所を取ってしまいがちなお米の保存は、なかなか厄介に感じるかもしれない。
そんな場面で活躍するという触れ込みなのが、「冷蔵庫用米保存容器」だ。縦置きも横置きもできる仕様のうえ、冷蔵庫のドアポケットにも入るスリムさなので、冷蔵庫にスッキリとお米を収納できるというわけだ。だが、いくつか問題点もある。
それは、上部の白いパーツが取れないために洗いにくく、洗ったとしても非常に乾きにくいという問題を抱えている点だ。さらに、フタ替わりにもなっている計量カップが取れやすく、しっかりと閉まったのか、どうにも不安感を覚える作りなのも気になるポイント。無印良品らしいスッキリとしたデザインであることは評価できるのだが、機能面での評価がやや低くなってしまった印象だ。
柄つきスポンジ/690円
コップや水筒などを洗うとき、従来のスポンジだと奥底まで届かないために洗いにくく、汚れが確実に落ちないのが気になる人もいるだろう。「柄つきスポンジ」はそんな悩みを抱えている人に最適という触れ込みの商品である。
この「柄つきスポンジ」は、ステンレスのワイヤーにウレタンフォームのスポンジが付いているので、洗いにくい場所にもスッとスポンジが届くのだ。さらに、使い古したスポンジは新しいものと交換して付け替えることもできる。この柄とスポンジが分離できる機構のおかげで洗浄もスムーズに行え、清潔に使い続けることができるのはありがたい。
このように、一見すると衛生面でよく考えられた良品に思えるのだが、実際に使ってみると、ロングサイズの一部の水筒では柄の長さが足りないという欠点が露見した。また、ステンレス製の水筒を洗っているときに、ワイヤー部分が水筒の内壁にガリガリと当たり、この金属が擦れる音は、苦手な人にはかなりキツイのではないだろうか。とはいえ、水筒のサイズ感や材質さえ合えば使いやすいアイテムではあるので、洗いたいと思っている水筒やコップをよく確認したうえで、購入を検討してほしい。
掃除用品システム スキージー/550円
続いて紹介するのは、「掃除用品システム スキージー」という商品。片面にスポンジ、反対側にはヘラがついており、スポンジ部分で洗い、ヘラ部分で水を切ることができるという水回りのお掃除アイテムだ。1つの道具で2つの機能を兼ね備えており、水気をしっかり取り除きたいお風呂場での壁やガラス、鏡などの掃除に効果的な商品という触れ込みである。
だが問題はスポンジ部分にあった。スポンジの形状はある程度横幅があるので、広範囲にわたって一気に掃除できそうだが、実際に使ってみると力が分散してしまい、細かな汚れが落ちにくいことに気づかされるだろう。
反対側のヘラ部分は、掃除したい鏡や窓ガラスとの密着度も高く使いやすかったので、スポンジ部分のクオリティが今ひとつだったのが、余計に残念に感じられた。
フタが外せるPET詰替ボトル/790円
最後に紹介するのは「フタが外せるPET詰替ボトル」。詰替用のシャンプーやコンディショナーをパウチから移して使用できるボトルとなっている。フタが外せるため洗いやすく、シャンプーやコンディショナーの詰替にぴったりという触れ込みだが、ネットでは「期待外れだった」という声があがっているのだ。
取り外せて便利というフタなのだが、なんとそのフタが便利を超えて“外れやすい”のである。この商品を使用している購入者のなかには、徐々にフタのパッキンが弱くなるせいか、気づいたらボトルの中に水が入り込んでしまっていたと嘆く口コミもあった。強度も少々脆いようで、「一度倒しただけでフタ部分が壊れてしまった」といったケースもあるようだ。実際に使ってみると、確かにフタがしっかりと閉まっているのか若干不安になる印象で、何度か使ううちにフタが外れやすくなってしまった。
見た目が透明なことから中身の残量がわかりやすいというのが好評ポイントなのだが、フタ部分のデメリットは無視できない人は多いのではないだろうか。
いかがだっただろうか。品質の高い商品ばかりの無印良品アイテムのなかにも、購入する際に少々注意が必要なものはあるようだ。ただ、使う人によっては役立つと感じるアイテムも多々あるため、最終的には自分の使用用途に合わせて熟考し、失敗のない無印良品での買い物を楽しんでいただければ幸いである。
(文・取材=A4studio)
※情報は2022年8月8日現在のものです。