エイベックス代表取締役会長の松浦勝人氏は25日、Twitterに「楽天ポイントって期限あんですかね?1ヶ月に50万ポイントしか使えないから年間6億以上カード使うと増え続けるんですが」と投稿。楽天カードでは、原則100円の利用ごとに楽天ポイントが1ポイント貯まる仕組みとなっており、楽天カードで年間6億円以上を利用すると獲得ポイントは600万ポイント以上となる。ダイヤモンド会員の場合1カ月のポイント利用上限が50万ポイントと設定されているため、使い切れずにポイントが貯まり続けるケースが起こり得る。松浦氏は「年間6億以上使ってるんですが、一生増え続けるんですか?」とも投稿しているが、このような上限のせいで「ポイントを使い切ることができない」場合、利用者の救済措置などはないのか。そして、松浦氏のような超高額利用者は「使えないけど貯まり続けるポイント」を放置するしか術はないのか――。楽天カードに聞いた。
楽天カードの人気は高い。ウェブコンサルティング会社「アゴラ」が20~59歳以下のクレジットカード保有者で毎月必ず使用する人を対象に行った調査では(調査期間:2022年4月5~6日)、「保有するクレジットカード」という質問項目で「楽天カード」が2位の「JCBカード」の約2倍となる56.33%という結果に。マネー情報サイト「ザイ・オンライン」が4月に発表した「2023年の最強のおすすめクレジットカード」の「メインカード部門」では、評者である専門家2人がそろって楽天カードを選出している。
そんな楽天カードの大きな魅力の一つといえるのが、高いポイント還元率だ。新規入会・利用で合計5000ポイント(1ポイント=1円相当)がもらえ、楽天グループ以外での利用でも100円につき1ポイントが貯まる。数多くの外食・小売チェーンと提携し、キャンペーン期間中にはポイント還元率が大幅にアップ。さらに貯まった楽天ポイントは楽天カードの月々の支払いにも充てられ、楽天モバイルや楽天でんき、楽天カーシェアなどの料金支払いなどにも利用可能。楽天モバイルの「Rakuten 最強プラン」に加入すると楽天市場で商品購入時に付与される楽天ポイントが最大でプラス3倍になる。
楽天カードをめぐっては昨年10月、Amazon.co.jp(アマゾン)でのショッピング、各種サービスの支払いにおける楽天カード(Mastercardブランドのみ)の獲得ポイントの還元率を「100円につき1ポイント」から「500円につき1ポイント」に変更すると発表(今年1月5日から適用)。還元率は低下することになり、ネット通販事業で競合するアマゾンへの対抗策ではないかと話題になったことも記憶に新しい。
通常ポイントの有効期限は、期間内に1度でもポイントを獲得すれば延長
一般の人々が普段、楽天カードを利用するうえで意識する機会は少ないが、実は楽天ポイントには1カ月あたりに使うことができるポイント数に上限がある。プラチナ会員、ゴールド会員、シルバー会員、レギュラー会員は10万ポイント、ダイヤモンド会員は50万ポイントが上限となっている。1ポイント当たり1円換算で支払いなどに充当できるが、ダイヤモンド会員の場合、毎年コンスタントに楽天カードで6億円以上を利用するようなユーザーにとっては、年に600万ポイントまでしか消費することができない今のシステムでは、毎年「使い切ることができないポイント」がどんどん累積していくことになる。
楽天グループ会長兼社長の三木谷浩史氏と親交があることを公言している松浦氏は今回、「期限あると困るな@hmikitaniさん、どうなってんですか??@RakutenJP」と、三木谷氏と楽天グループのTwitterアカウントに向けてツイート。今のところ「回答」はないようだが、楽天カードは当サイトの取材に対し、次のような回答を寄せた。
「特定のお客様の利用状況等に関するご質問については、当社からの回答を控えさせていただきます。なお、楽天ポイントのご利用上限については会員様毎に異なり、会員ランクがプラチナ、ゴールド、シルバー、レギュラーのお客様につきましては月100,000ポイントまで、ダイヤモンドのお客様につきましては月500,000ポイントまでとさせていただいております。ご提示させていただいております本条件におけるポイント利用タイミング等は各会員様にお選びいただける形となっております。また、通常ポイントの有効期限は、最後にポイントを獲得した月を含めた1年間となりますが、期間内に1度でもポイントを獲得すれば延長されます※。
※期間限定ポイントの獲得は期限延長の対象とはなりません」
(文=Business Journal編集部)