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日産自壊、ルノーによる経営統合が現実味…不正報酬で西川社長「指示なし」は通用せず

文=真壁昭夫/法政大学大学院教授
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 西川氏の主張を素直に受け入れることは難しい。本人の指示がないなか、事務サイドが社内の規定に反して行使日を遅らせることは通常では考えられない。もしそうだったとしたら、日産では長らく、経営陣への過度な忖度が働く経営風土が出来てしまっていたということだろう。また西川氏は自分以外の役員などにおいても報酬制度の運用に問題があったとの見解を示している。不正があったのか否かも含め、不明な点が多い。

 企業経営に限らず、問題の発覚が遅れ、気づいたときには対応が難しいまでに事態が深刻化していることは少なくない。事実の解明を待たなければ確たることは言えないが、日産は、ゴーン氏の不正問題が発覚すると同じタイミングでほかの取締役などに不正があったか否かをつまびらかにしなければならなかった。

高まる日産の経営機能の不全化

 現在、世界の自動車業界は急速かつ大きな変化に直面している。今回の疑惑発覚を受け、日産は社会の信頼をさらに失ってしまった恐れがある。その状況のなかで、日産が環境の変化に対応することができるか、かなり不安だ。

 自動車業界が直面する変化として、まず、世界的なサプライチェーンの混乱がある。これには、米中の貿易摩擦などが大きな影響を与えている。また、中国では個人消費の低迷などを受けて新車販売台数が減少傾向だ。加えて世界の自動車業界は、100年に一度といわれるほどの大きな変革期を迎えている。サプライチェーンが混乱するなか、各国自動車メーカーはネットワーク空間との接続性、自動運転や電動化に関する技術の開発、シェアリングエコノミーへの対応などを進めなければならない。

 そのために、経営統合などを通してコストの低減を目指すと同時に、より多くのシェアを手中に収めようとする考えは増えていくだろう。国内でも、トヨタとスズキが資本提携を発表した。海外では独フォルクスワーゲン、米フォードなどが人員削減に踏み切り、環境変化に対応するための体力を確保しようとしている。

 日産を取り巻く環境は一段と厳しさを増していくだろう。ゴーンの不正問題に加え、今回の疑惑が浮上したことを受けて、市場参加者だけでなく消費者も、「日産という企業は本当に大丈夫か」「本当に、経営者の発言は信頼できるのか」といった不安を強めている。

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