世界的ヒット「獺祭」生んだデータ分析はパート女性?データサイエンティストは不要?
データを「ビジネスを成長させるエンジン」に変える
データ分析のソフトは、この数年、手頃な価格になっただけでなく使い勝手も格段に良くなり、高度な統計知識やITスキルを持っていなくても使えるようになってきている。データ分析市場の拡大に伴って分析ソフトの競争は激しくなってきており、今後も分析ソフトはさらにユーザーにとっては敷居の低い便利なものになっていくだろう。
その時に、高度な分析をするだけのデータサイエンティストをどれだけ獲得しても企業の競争力を決定づける要素にはなりにくい。それよりも獲得すべきは、適切な問題意識と仮説を持ってデータを読める人材、データからリアリティのある施策を紡ぎ出せることができる人材、そして必要に応じて現場やほかの部署を動かすことができる人材である。
データを、ビジネスを成長させるエンジンに変える上で非常に重要になってくるのはこのような人材であり、単なるデータサイエンティストではないと私は思う。
(文=村澤典知/インテグレート執行役員、itgコンサルティング執行役員)