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小黒一正教授の「半歩先を読む経済教室」

経済財政の中長期試算で、「消費増税のインパクト」が消失の謎

文=小黒一正/法政大学経済学部教授

 だが、今回の試算は、19年10月の増税の直前において、14年4月のような増税はないので、14年版の試算のような現象は起こらないはずである。なお、「10月増税は、4月増税と異なり、駆け込み増と反動減が同じ年度内で概ね打ち消し合い、見かけ上、増税のインパクトが消失」する可能性もあるが、本当に概ね打ち消し合うのか、消えた「消費増税のインパクト」の解明が望まれる。
(文=小黒一正/法政大学経済学部教授)

小黒一正/法政大学教授

小黒一正/法政大学教授

法政大学経済学部教授。1974年生まれ。


京都大学理学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。


1997年 大蔵省(現財務省)入省後、大臣官房文書課法令審査官補、関税局監視課総括補佐、財務省財務総合政策研究所主任研究官、一橋大学経済研究所准教授などを経て、2015年4月から現職。財務省財務総合政策研究所上席客員研究員、経済産業研究所コンサルティングフェロー。会計検査院特別調査職。日本財政学会理事、鹿島平和研究所理事、新時代戦略研究所理事、キャノングローバル戦略研究所主任研究員。専門は公共経済学。


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Twitter:@DeficitGamble

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