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パソナ、淡路島へ本社移転、裏に補助金等の優遇措置…社内「必要なくなれば、さっさと移転」

文=編集部
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パソナグループが本社機能を移す淡路島にオープンした複合施設「青海波」の公式サイト

 総合人材サービス大手のパソナグループは先月31日、東京都千代田区から兵庫県淡路島に本社機能を移転すると明らかにした。この件に関し、同グループの南部靖之代表の奇想天外な発言にインターネット上では困惑する声が相次いでいる。

 パソナは2024年5月末までに、段階的に主な本社機能を東京から淡路島に移し、社員約1200人が内で働く方針を示している。一方で、当サイトでは1日、記事『淡路島がパソナの建物だらけ…本社移転&社員千人移住、“パソナ”ランド化に地元で不安も』を配信し、「パソナが腰を据えて淡路島に移転をするのか」「いずれ損切りして島が捨てられるのではないか」などという住民の不安の声を伝えていた。

南部代表「将来は船の上に本社」

 そんななか神戸新聞ウェブ版は3日、同氏への単独インタビューをまとめた記事『パソナ南部代表、淡路島に本社機能移転「コロナで決断 将来は船の上に本社も」』を掲載した。同記事の見出しにもある通り、南部代表はパソナグループの将来像に関して、以下のような発言をし、インターネット上で物議を醸している。

「Q インタビュー中、話題は多岐に及んだ。東京一極集中からの脱却や、コロナ禍での働き方の見直し、島の豊かさ…。南部代表は、島に骨を埋める思いなのだろうか。

A 骨を埋めるとなると、また…。移動に関しては、全く(苦にならない)。将来ね、船の上に本社作ろうと思ってるから。インターネットが全部可能にする。何も、土の上にいなくたってね」(原文ママ)

 Twitterや匿名掲示板上ではこの発言に対し、以下のように疑問の声が相次いでいる。

「蟹工船かね」

「脱税宣言か?」

「何だか凄い事になてきたなー…… こゆ事言い出す企業って、その後は………」

「他人を搾り尽くす知恵だけはよく回る」

「船内でしか使えない通貨で給料支給」

パソナ関係者「最後までパソナという船には乗らない」

 パソナグループ関連会社社員は今回の南部代表の発言をどのように見ているのか。

「でしょうね、という感じです。南部代表の経営スタイルは、どこかにとどまってじっくり何かを育成するという方針ではありません。そもそも人材派遣業をメーンに据えていることからもわかる通り、重要なのは『必要な時と場所に、必要な人材をあと腐れなく配置する』ということです。『ずっと同じ場所、同じメンバーで働く』という伝統的な終身雇用を非合理的だとしているので当然といえば当然です。

 淡路島は首相官邸が推し進めている地域活性化総合特区指定を受け、現在、『あわじ環境未来島特区』となっています。さまざま補助金や税制などの優遇措置を受けられるというメリットがあるから、このタイミングで移転するというだけのことで、その状況が傾けばさっさと店をたたんで、またどこかに移転するのではないでしょうか。南部代表は確かに神戸市出身で、兵庫県に愛着はあるのでしょうが、だからといって骨をうずめるという感覚はなく、単に自社の利益を上げる上で『神戸出身』を方便としただけでしょう。

 また神戸新聞のインタビューで南部代表は『(淡路島に)来たくない人もいるだろうが、手を挙げている人がめちゃくちゃ多くて。独身者を想定していたけど、家族連れも多い』と言っていますが、とにかくイエスマンだけ連れて行くということでしょう。ただ、そんな社員もずっと南部代表に従って、最後までパソナという船に乗るという気はないと思いますよ。

 良い経験を積んだら、それを生かして次の場所に向かう。私もそうですが、今回の一件で会社に見切りをつける社員も一定数いるのではないかと思います」

 最後まで『パソナ』という船に残っているのは、南部代表と同グループをともに牽引する竹中平蔵氏だけ……なんてことにならなければ良いのだが。

(文=編集部)

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