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「次は車載用モーター分野を中心にM&Aを考えている。1兆円の売り上げ、1000億円の営業利益を出すための第1ステップの仕上げとなる」と永守社長は言っている。車載モーター関連事業の売上高は16年3月期に現在の3倍以上の3000億円を目指す。このうち半分をM&Aによる会社の買収で賄う。グループで無段変速機用コントロールバルブなど自動車部品を手掛ける日本電産トーソクを10月1日までに完全子会社にして上場廃止にするのも、脱HDD戦略の一環だ。
車載モーターを次の主力事業に育てるために、M&Aのプロもスカウトした。日産自動車の連結子会社で大手部品メーカーのカルソニックカンセイの社長だった呉文精(くれ・ぶんせい)氏を、6月25日付で取締役副社長執行役員に迎え入れる。
呉氏は旧日本興業銀行(現・みずほコーポレート銀行)出身。米ゼネラル・エレクトリックの日本の金融子会社の社長をやっており、M&Aのノウハウを持つ。カルソニックに招かれ、08年6月に社長兼CEO兼COOに就任した。
折も折、日本電産では永守社長の後継者選びが始まった。「呉氏は後継者候補の一人」と見る向きもある。
V字回復を宣言した通りの業績を上げられるかどうかで、株価の行き先は決まる。万年強気の永守社長だが、このところ、業績の下方修正を繰り返してきた。今回も計画が未達に終われば、永守社長はただの“狼オジサン”と酷評されることになる。
(文=編集部)
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