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成功者は意外にも夢や目標や計画を持っていなかった

構成=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネス・プロデューサー

 すずりょうさんの『脱バカシステム!』に紹介されているXメソッドでは、なんとなく方向を決めて、それが実現した時の周辺(自分を取り巻く環境変化)をイメージするという方法ですが、これだとすぐにイメージができます。イメージできる、ということは、すでに進んでいるということです。実際にうまくいっている人って、この感覚でうまくいっています。

 この本を読んで、すごく共感しましたね。「そういえば、自分でもやっていたな」と。自分自身を客観的に分析するのは、意外に難しいです。「私がなぜうまくいくのか、誰か分析してくれないかな」と思っていたんですが、『脱バカシステム!』を読んだときに、「これだな」と思いましたし、腑に落ちましたね。

-成功者が分析できていないことを、すずりょうさんが言語化して体系化したんですね。

鈴木 私はもともと、自己啓発業界にいました。そこでは、「明確な目標を持ちましょう」「成功をイメージしましょう」と教えていました。

 何万人もトレーニングをしてきましたが、うまくいく人とうまくいかない人がいたんです。うまくいかない人は、このメソッドがとてもストレスになっていました。目標がわからず前に進めないのです。そのアンチテーゼを出さなくてはいけないと、20年間研究してきました。

目標を立てると、かえって自分を小さくする?

-井上先生は、歯科医と作家のダブルワークをされて自由な生き方をされていますが、それもカッチリとした目標を立てたわけではないのですか?

井上 まさに『脱バカシステム!』で書かれているように、「世界一になりたい」「誰よりも売れる著者になりたい」という、漠然とした設定でした。その上で、その周辺の方向性として、「どこに勉強に行こうか」とか、「誰に教わればいいのだろうか」という感じで、やることを見つけていきました。

 この世の中には、嘘の常識が多い。まさに洗脳社会ですね。そういった間違った常識の、狭い枠の中で立てる「明確な目標」は、小さなものしかできない。逆に目標を立てないほうが、大きな可能性に挑戦できます。

-目標を立てることで、逆に自分を小さくしてしまう可能性もありますね。

井上 目標は、過去の自分の体験や、見てきたことから組み立てるわけだから、ちっぽけなものですよ。本当の目標は、過去の経験値にもない、想像もできないものです。

鈴木 もし私が20代前半に「目標を立てなさい」と言われたら、今の私のような状況を思い描くことはできませんでした。

 20代前半では、人前で話すことはできなかったので、絶対に人前に出るような目標は立てなかったでしょう。ただ、パソコンの前でできることしか考えなかったはずです。

 しかし、ある時に「自分は人前で話をすることができる」と気付いたんです。それはいろいろやっていくうちに気付いたんです。そこから、未来がばーっと広がりました(現在は、講演やコンサルの仕事も行っている)。

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