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ブラック企業アナリスト・新田龍「あの企業の裏側」(11月1日)

オリラジ藤森P居酒屋運営企業へ2億円損害賠償請求 食中毒事件多発、組織的問題点の告発相次ぐ

文=新田 龍/株式会社ヴィベアータ代表取締役、ブラック企業アナリスト
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【川中商事の問題点】

 消防や警察の調べにより、同店の管理体制や従業員のモラルに関して次のように問題点が多々発覚した。

・店舗従業員であるYが営業終了後、午前1時頃から知人を店舗に招き入れ、午前5時50分(火災報知直前)に退店するまで飲食していたこと。店の鍵を持つ責任者が、このような行いを率先してやっている。しかもこれは当日のみの所業ではなく、日常的に行われていたようで、証拠画像も残っている。

・火災後の立ち入りで、同店舗では「消火栓の扉が開かない状態になっていた」ことが判明。当然ながら火災時に消火栓が使用できず、消火遅延の原因になったことが考えられる。ビルオーナーの話によると、同店舗の内装工事完了後に内覧した際には問題なかったはずだが、火災後の写真を確認すると、床上げ工事がなされており、消火栓扉が開かない状態であった。

 ちなみにその後の調査によって、Yは異動となった別店舗において店の売上金を少なくとも2週間で3回にわたり窃盗していたことが判明している。顧客のクレジットカードを不正に利用した罪で実刑判決を受けているのだ。

 筆者はこれら一連の経緯と川中商事の対応に関して同社に取材を申し入れたが、期限までに回答を入手することができなかった。本件は現在でも裁判進行中であるので、また進展があり次第、続報をお伝えしたい。
(文=新田 龍/株式会社ヴィベアータ代表取締役、ブラック企業アナリスト)

新田龍/働き方改革総合研究所株式会社代表取締役

新田龍/働き方改革総合研究所株式会社代表取締役

労働環境改善による企業価値向上支援、ビジネスと労務関連のこじれたトラブル解決支援、炎上予防とレピュテーション改善支援を手がける。労働問題・パワハラ・クビ・炎上トラブル解決の専門家。厚生労働省ハラスメント対策企画委員。著書25冊。

Twitter:@nittaryo

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