「魚の目」や「足裏のひび割れ」などの悩みも多い
–ほかに足に関する悩みとしては、どのようなものがありますか?
松本 におい以外では、まずは魚の目です。魚の目は、皮膚の深層へくさび形に増殖して神経を圧迫するのが特徴で、痛みを伴います。原因としては、サイズの合わない靴や、立っているときの姿勢が悪く、足にかかる体重が偏っている場合や、いつも同じ場所に圧力や刺激が継続して加えられていることが原因です。治療法としては、皮膚科などの病院であれば、液体窒素で皮膚を凍結・壊死させることによって魚の目を取る「冷凍凝固療法」などがありますが、期間をおいて複数回繰り返し通院しなければならず、刺すような痛みを伴うことがあります。ほかにも、メスによる切除や芯を焼き切るレーザー治療がありますが、保険適用外であることが多く、高額になる場合があります。
いまは、自宅で治療できる薬が市販されており、液体タイプのほか、絆創膏タイプのものがあります。初期段階であれば簡単に対処できますので、早めの治療を心がけてください。
–痛みを伴う魚の目は、早期対処が重要ということですね。ほかには、どのようなトラブルがありますか?
松本 足のひび割れやガサガサに悩む人が非常に多いです。足にはムダな角質がたまりやすいからです。20代ぐらいまでは目立ちませんが、30~40代になると基礎代謝が大きく低下してくるため、ひび割れなどが起きやすくなります。足裏の角質は普段あまり気にしないだけに、気づいたときには硬くなっているという人も多いようです。
従来、足裏の角質ケアとして、軽石でこする方法が一般的でした。硬くなった角質を取り除くケア方法として広く普及し、今でも軽石を使う人は多いようです。しかし、皮膚に刺激を与えて、かえって角質を硬く増やす恐れがあるとの理由でお勧めできません。軽石を使用すると、白く固まった角質がとれてスッキリした感じになりますが、乾燥した皮膚がむき出しになってしまうため、ガサガサした感触がひどくなります。
また、角質ケアをする時に大切なのは油分です。足裏にはほとんど油分がありませんから、油分をプラスしながらケアすると効果的です。オリーブオイルを使った方法が手軽でしょう。オリーブオイルだけではスクラブ効果がないため、塩を少々混ぜてください。塩にはミネラル分が含まれているため、保湿力が高まります。紹介した方法は誰でも手軽にできますので、ぜひお試しください。
–ありがとうございました。
(文=尾藤克之/ジャーナリスト、経営コンサルタント)
●尾藤克之(びとう・かつゆき)
東京都出身。ジャーナリスト/経営コンサルタント。代議士秘書、大手コンサルティング会社、IT系上場企業等の役員を経て現職。著書に『ドロのかぶり方』(マイナビ新書)、『キーパーソンを味方につける技術』(ダイヤモンド社)など多数。