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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

自炊のシステム化で超・時短!体内から有害物質を排泄する「キレート効果」食材リスト!

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事
自炊のシステム化で超・時短!体内から有害物質を排泄する「キレート効果」食材リスト!の画像1
「Getty Images」より

 無給医の問題が浮上してきています。無給医というのは、大学病院で実際に診療しているにもかかわらず、「自己研鑽」などを理由に給与が支払われない医師のことです。その存在を指摘されていながら、これまで認めてこなかった文部科学省が、ついに無給医がいるということを公にしました。ここまでの調査で2191人の無給医がいると公表していますが、その数はまだ増えると考えられます。

 医師といえば、高額な報酬を取る人というイメージがありますが、若手はそんなことはなく、むしろ苦しい時期があるということです。医師を目指す学生は、医学部に入学して6年間学び、その後、国家試験を受けて、受かれば医師免許を取得できます。その時点までに相当の金額をつぎ込んでいるわけですが、医師になってもすぐに儲かるわけではなく、無給の時代を数年すごしたあと、助教、講師、准教授、教授と階段を少しずつ上がっていきます。もちろん、すべての医師が大学にとどまるわけではありませんが、医学部を卒業して医師免許も取ったからといって、あとは順風満帆ということではなさそうです。

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 どこか別の病院に勤務する場合でも、どこの大学病院で研鑽を積んだといった経歴が、いわゆる「ハク」になって、その後の仕事がスムーズにいったり、盲目的な信頼を得られるということにもつながっているのかもしれません。

 そう考えると、立場が変わって権力を手にした途端に金儲けに走るような人が現れてもおかしくはありません。もっとも、筆者の友人の医師を含めて、大半の方はすこぶる真面目で、自分の身を粉にしても患者さんの病気を治したい、元気になってほしいという思いをモチベーションにしてがんばっています。

 しかし、働いてもお金をもらえないのであれば、暮らしていけなくなってしまうので、当然のことですが、ほかの医療機関でアルバイト診療をして、なんとか糊口をしのぐという医師も多くなると思います。

 知り合いの看護師や理学療法士たちが、病院内のコンビニで医師が弁当や菓子パンを買ってそれを食事にしていると、やや批判的、皮肉まじりに教えてくれることがあります。これまでは「医師がそんなでは、正しい食事指導なんてできるわけないな」と、やや見下していたのですが、見直さなければならないかもしれません。コンビニ弁当を買って食べている先生方も、食事を軽視しているわけでも、栄養学的に無知なわけでもなく、やむにやまれぬ経済的事情で、そのような行動をしていたのかもしれません。

南清貴

南清貴

フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会
代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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