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新見正則「医療の極論、常識、非常識」

「同性愛者は異常」発言の議員は許されるのか?人は簡単にマイノリティになり得る現実

文=新見正則/医学博士、医師

 自分と異なっている人を排除したい気持ちは、実はよくわかるのです。自分と同質な人と一緒のほうが結構楽だからです。しかし、社会にはいろいろな人がいるのです。その人が法律を犯していないのであれば、どう生きようが自由ではないですか。

 また自分の意思とは無関係にマイノリティになることはいつでもあり得るのです。病気や怪我はいつでもあなたを襲う可能性があります。健康なときに病気や怪我の人のことを思い描くのはちょっと難しいです。

 しかし、いろいろなマイノリティがあり、そして自分がその立場になるかもしれないと思うことが大切で、だからこそ「人は平等」と思うべきなのです。いろいろな気持ちが沸き上がるでしょう。だからこそ「人は平等」と憲法で謳う必要があるのです。それが当たり前であれば、そしてすでに行われていればそんなことを宣言する必要はないのかもしれません。

 いろいろな意見を発信できる日本です。ツイッターに何を投稿しようが、ある許容範囲内であれば自由です。今回の議員によるツイッター投稿の内容は許容範囲内という意見もあります。いずれにせよ、問題となっている議員は公職の身なのですから、彼の行動に対する審判は選挙でもはっきりするでしょう。

 私たちは、今よくわからなくてもしっかりしたイマジネーションで、マイノリティのことを考える必要があるのではないでしょうか。そして、「いつか自分もマイノリティになる可能性がある」と思うことが大切ではないでしょうか。
(文=新見正則/医学博士、医師)

新見正則/医師、新見正則医院院長

新見正則/医師、新見正則医院院長

外科専門医 /消化器病専門医 /消化器外科専門医 /消化器内視鏡専門医
慶應義塾大学医学部卒業後、外科医として研鑽を積む。大学病院や関連病院で診療にあたるほか、英・オックスフォード大学にて博士課程を修了。
新見正則医院 公式サイト

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