2009年に発売した「プレミアムロールケーキ」が爆発的ヒット商品となったローソン。しかし、その後、コンビニ各社がスイーツに力を入れ始め、全体的なレベルは上がったものの、突出したヒットが出ないという状況が続いていた。
そんなコンビニスイーツ戦国時代にローソンが力を入れてヒットに結びつけたのが、「バスチー」「とろチ~」「ホボクリム」などの略語を使用したネーミングの商品だ。食べてみたいが、どんな商品なのかよくわからない……そんな人のために、これらローソンの新たなスイーツの中から実食して特においしかった商品を紹介する(価格は税込み)。
バスチー/215円
ローソンの“略語系スイーツ”の先駆けが、この「バスチー」だ。昨年大ヒットを巻き起こし、「日経トレンディ」(日経BP)の「令和ヒット予測商品」にも選ばれた。
ヨーロッパのバスク地方で愛されている、こんがりとした焼き目のバスクチーズケーキをもとに、“レアでもベイクドでもない”新食感バスク風チーズケーキとして開発された。
北海道産生クリームにクリームチーズを使用したバスチーは、内側のしっとりなめらかな口当たりと表面のカラメルの香ばしさが絶妙に混ざり合い、口の中でとろける。甘さがギュッと詰まった濃厚な味わいなので、ひとつでも満足度は高い。価格とのバランスを考えてもヒットは納得だが、昨年末からは初のリニューアルが実施され、さらに濃厚になっているという。似た商品に“とろっとチーズ”の「とろチ~」もあるので間違えないように注意しよう。
どらもっち/180円
もちもち生地のどら焼きシリーズ「どらもっち」は、和スイーツ好きから人気を集めている。定番の「あんこ&ホイップ」は薄皮生地にあんことホイップクリームがぎっしりと詰まっている。あんことホイップが一体になっていると激甘かと思いがちだが、生クリームを使用しているというホイップは軽めで、あんこの素朴な甘さを見事に引き立たせている。ボリュームたっぷりだが、甘党でなくてもペロリと食べることができるだろう。
このほかにも、ごろっとしたいちごの食感と甘酸っぱさを楽しめる「まるごと苺(カスタード&ホイップ)」、濃厚な生キャラメルソースとクリームが絶妙な「生キャラメル&ホイップ」など味のバリエーションも豊富。さまざまな味を買って、食べ比べしてみたくなる商品だ。
スノーホボクリム(いちごミックス)/245円
「ほぼほぼクリームのシュー」で「ホボクリム」という絶妙なネーミングの商品。この冬に発売された「スノーホボクリム」は、もちもちの薄皮の中に甘酸っぱいいちご果肉入りクリームがぎっしり。とにかく、外側のシュー生地をほとんど感じさせない中身のボリューム感がすごい!「ほぼほぼクリーム」をうたっているのも納得だ。
いちごの甘酸っぱさとコクのあるクリームの甘みが合わさり、食べ始めると止まらない。食べていると中のクリームがほぼ飛び出してしまいそうになるが、新食感のシュークリームを楽しんでほしい。
カプケ(ダブルモンブラン)/315円
小ぶりなカップの中に「モンブラン」や「苺ショート」などの定番ケーキがギュッと詰まったカップケーキ「カプケ」シリーズは、今年のローソンスイーツの目玉商品だ。クリームとスポンジが何層にも重なり、ケーキの上には大きなマロンやいちごがトッピングされている。いずれも、コンビニスイーツだからとあなどれない本格的な味わいだ。
ちょうどいいサイズ感で、ワンピースはちょっと重いけどケーキを食べたい……というときにも重宝しそうだ。特に新作の「ダブルモンブラン」は国産和栗とフランス産栗の2つの味が一度に楽しめる、ぜいたくな一品。ケーキの上に和栗、周りにはコクのある洋栗モンブランクリームがびっしり詰まっており、スプーンですくうたびに下層からスポンジやクリームが現れ、至福の一時を過ごせる。
さらに、その下には濃厚な栗餡まで入っており、食べ進めるうちに新たな味わいを楽しめる。ちょっとしたおみやげやプレゼントなどにしても、喜ばれるはずだ。
とろテ~ラ/230円
ふわふわのカステラ生地の中に卵黄クリームを閉じ込めた“とろっとカステラ”の「とろテ~ラ」。やわらかなカステラ生地をかじると、中からクリームがほんのりと顔を出す。甘さは控えめなので、物足りないと感じる人もいるかもしれない。
パッケージには「温めても冷やしてもおいしい」と書かれているので、試しに電子レンジで10秒温めてみると、生地のフワフワ感がアップした。ほんのり温かいカステラに中のクリームがジュワッと浸透した食感で、こちらのほうが好みの人も多そうだ。価格のわりにボリュームがあるので、誰かとシェアして食べるのもいいかもしれない。
(文=清談社)