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長寿の罠 死ぬまでの「介護」期間は平均10年、家族に多大な負担で離職も

文=末吉陽子
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2060年には平均寿命が女性90歳、男性84歳に?

 自助努力といっても、「何をしたらいいかわからない」という高齢者も多いだろう。しかし、いざ要介護になれば、自分のみならず家族にも大きな負担がかかる。

「要介護になると、本人が大変なのはもちろん、介護をする周囲の負担も大きくなり、特に女性に負担がかかります。実際、介護のために仕事を退職する『介護離職』も、そのほとんどは女性です。

 介護は肉体的にも大変ですし、1日中親の面倒を見ないといけないため、精神的な負担も大きくなる。日常的な買い物をはじめ、『どこにも行けない』『相談相手もいない』という孤独感の中で追い詰められ、うつ病になるケースも少なくありません」(同)

 医療の進歩や生活水準の向上によって、日本人の平均寿命は、今後さらに延び続けることが予想されている。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」によると、60年には女性90.93歳、男性84.19歳に達する見込みだという。

 しかし、医療費や介護費などの出費が増える一方で、年金制度は先細りすることが確実視されており、高齢者の生活が困窮する恐れもある。本来なら喜ばしいはずの「長寿」を不幸なものにしないためにも、自助努力や体のメンテナンスに対する意識を高めておいたほうがよさそうだ。
(文=末吉陽子)

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