今回は、冷たいものと温かいもの、どちらを飲むか食べるかという議論です。これから暑い季節になりますから、冷たい飲み物や食べ物は格別ですよね。
“非常識君”は「これだけ暑いのだから体を冷やす意味でも、極力冷たい飲み物、食べ物を選ぶ」という主張です。朝は冷たい牛乳や野菜ジュース、ヨーグルトに、野菜サラダ、トーストしないパン、昼は冷やし中華、アイスコーヒー。夜は冷え冷えの生ビールをガンガン飲んで、冷や奴、キュウリの酢の物、スモークサーモン、カルパッチョ、そして野菜サラダ、お刺身、ハム、チーズ、そうめんやざるそば。間食はアイスクリームで、冷え冷えの砂糖入り清涼飲料水などもたくさん飲むといった食生活です。温かい食材がほとんどないですね。
一方で“極論君”は、夏でも冬でも極力冷たいものは口にしない主義だそうです。牛乳やコーヒーは温かいもの、野菜ジュースや野菜サラダはとらず、野菜は温野菜やポトフにして温かく食べる、ハムやチーズ、刺身、酢の物などは避ける、主食は食べるのなら温かいもの、アルコールも楽しむなら、ビールやワインではなく、お湯割りで頂くそうです。
もちろんアイスクリームの類は口にせず、清涼飲料水も自動販売機には温かいものが夏場はなくなるので、お店でホットのものをゲットするとのことです。こちらも相当徹底しています。
冷たいものばかり食べれば痩せる?
“常識君”は「特別に体に問題なければ、食べたいものをより美味しい調理方法で食べればいいのではないか」という主張です。まず、体は冷えれば温めるようにスイッチが入ります。麻酔などで低体温にして、その後に覚めると、からだはブルブルと震えて、つまり筋肉が熱を発散して体温を上げようとするのです。
そこまで極端なことは日常生活では起こらないにしても、冷えれば体はエネルギーを燃やして体温を維持します。ですから、痩せたいと思う人は、徹底的に冷たいものにこだわれば、体の熱を維持するというエネルギーが必要になるので、温かいものを食べている人よりは理論的には痩せるのです。
「理論的には」と言ったのは、それだけうまく脂肪をエネルギーに変える回路を回せる人はごくわずかで、そういう人は冷たいものを食べても、寒い部屋にいても、冷たいプールで過ごしても、まったく問題はないのです。脂肪を燃焼させて体温を維持できるのですから。