UVケアアイテム、最先端技術のオススメ商品5選!ケア方法のカギは“2段構え”
UVケア新情報 + オススメの新作映画 × 3 !
シミやソバカス、茶ぐすみといった色素トラブルを招くだけでなく、シワやたるみ etc、エイジングサインの引き金ともなるUV=紫外線。近年は年間通じてのUVケアが常識になっていて、それはとてもいい傾向。しかし、そんな皆さんもSPFの数値やPAの+の数ばかりに気を取られて、UVケアアイテムの進化については気づいていない方が多いようです。
一例を挙げると、2015年の春に資生堂が発表した「ウェットフォーステクノロジー」によるアイテムは、汗や水で濡れると効果が薄れるどころか、逆にUVブロック膜が強くなるという世界初の最先端技術を搭載して、美容ジャーナリストたちをビックリ仰天させました。資生堂のサンスクリーンは、その後も毎年なんらかの新技術を開発して、着実に進化し続けています。
しかし、美容講習会の場等でこのウェットフォーステクノロジーの話をすると、いまだに大半のお客様が驚きの声を上げるのです(断っておきますが、彼女たちは美容意識レベルの高い方々です)。
そこで今回は、最新かつユニークなUVケアアイテムについて、僕なりに紹介したいと思います。
オススメのUVケアアイテム
まず世界的に見て、最も進歩的なアイテムをピックアップ。
・資生堂インターナショナル SHISEIDO ザ パーフェクト プロテクター SPF50+・PA++++(日焼け止め用乳液)50ml \4,700(本体価格。税別、以下同様)
最新の熱を感じるとUVブロック膜が強くなる技術「ヒートフォーステクノロジー」と先のウェットフォーステクノロジーとを組み合わせた新技術「シンクロシールド TM」を搭載。これにより、熱・汗・水を味方につけ、強烈なUVから肌を今まで以上にしっかりと守る日焼け止めへと進化。ウォータープルーフ処方の上、素早く肌になじんで白くならないのも嬉しい特性。
2層タイプのため、使用するたびに必ずよく振るコト。しかし振り不足の方が少なくないそうで、これは要注意です。また、汗・水には強いものの、それをタオルで拭いた後などは、必要に応じて塗り直す or つけ足す必要はあります。
これとほぼ同一の技術を搭載した、資生堂 アネッサ パーフェクト UV スキンケアミルク a SPF50+・PA++++は、よりアウトドア & マリンスポーツ向きという感じ……。
詳しくは、https://brand.shiseido.co.jpへ。
次に、目にしみないUVケアについて。
実は、これについては男性からも質問を頂くコトがよくあったのですが、長い長い間、即答が難しい状態が続いていました。ところが昨年6月、目元や唇などの敏感な部位にも使用できるようにと研究開発された製品が、フランスの最高級ブランド「シスレー」から登場したのです。それは目元ギリギリまで使用しても涙が流れたりしない優れモノで、僕自身も秋の終わり頃までに2本継続使用しました。
・シスレー スティック ソレイユ SPF50+ PA++++ (日焼け止めスティック) 15g \10,000
ソフトマットかつフレキシブルな薄い被膜を形成する、スティックタイプのUVケア。ほぼ透明なミディアムベージュ色のティントタイプで、シミや色ムラをフェイントする効果があり、目元や唇だけに使っても、顔全体に使ってもOKという逸品です。日本の大多数の女性の好みを考えると、1〜2トーン明るい白めの色が揃っていれば、愛用者が何倍にも増えたに違いありません。多少暗いと感じてもぜひ試してみてください。
今年はシスレーからUVケアの新製品は登場しませんが、僕は上記のスティックを、サンレイヤ G.E. SPF50+ PA++++(白浮きもきしみ感もまったくない、スキンケアのテクスチャーそのものの日焼け止めクリーム)と、SP ソワン ソレイユ ティンティッド サンケア SPF30 PA+++(自然な色調とカバー力を備えた、クリームファンデーションに近い製品)と組み合わせて使用するつもりでいます。詳しくは、03-5771-6217カスタマーサービスへ。
今年新登場のUVケアアイテムの中で、要チェックは――。
・F organics(エッフェオーガニック)UV プロテクトミルク 50プラス SPF50+ / PA++++(日焼け止め用乳液)50ml \3,800
100%天然由来成分で処方されたUVケアアイテム。おそらくそのためだと想像しますが、目のまわりギリギリまで塗っても涙が流れたりしない稀有な1品です。ただし僕自身が気になったのは、ほぼ透明ながら少々青白い被膜ができるコト。しかしこれは、色白肌に整えるコントロールカラーベース風の効果ともいえるものであり、多くの女性には歓迎される特性でしょう。詳しくは、マッシュビューティーラボ 03-5774-5565へ。
・ ロダン アンド フィールズ ブライトーンプロテクティング エマルジョン SPF50 PA+++(日焼け止め乳液)50ml \5,727
海藻エキスとビタミンEが肌に潤いを与えながらUVケア。軽やかなテクスチャーで、しなやかに肌になじみます。ただし、目元には1cmほど離して使うほうがよさそう。このブランドは、米国の美容皮膚科のふたりの女医さんの手になるもので、日本初上陸となります。
詳しくは、http://www.rodanandfields.co.jp、または 0120-775-588へ。
BBタイプのアイテムも、忘れてはいけませんよね。
UVケア + セミメイクアップ効果(色つきで、ファンデーション未満のカバー力を備えている)を併せ持つBBタイプの製品で、僕が第1に想い浮かべるのは――。
・セリジエ 薬用美肌ヴェールEX SPF30 PA+++(医薬部外品)全3色 20ml \2,700
これは最初、「ライトベージュ」と「ピンクベージュ」の2色展開でスタートしましたが、「シミや茶ぐすみが気になる肌のために、もう一段ダークな『アーモンドベージュ』を用意すべき」と開発担当のK氏に進言したところ、K氏はそれを即実現。なんと予想以上に、その色が大好評を得たのです。それも主に、40代以上の顧客の方々に。
しかも「購入者の大多数が、既存の白めの色と『アーモンドベージュ』をミックスして、そのときどきの肌色に合わせて使用するようになったため、限定色として発売した物を定番化した」というのです! これは、「白い色さえ用意すれば、日本の女性は喜ぶ」と安易に考えている(or まったく考えもしない)ブランドの開発担当者やマーケッターに、聞かせてあげたい話です。詳しくは、ハルメク 0120-028-617へ。
最後に、僕のオススメのUVケア方法をレクチャー。
透明の日焼け止めはレースのカーテン、SPF・PA値表示のあるBBやファンデーションは不透明なカーテンとラフに考えて、2段構えのUVケアをオススメします。
色のつかない日焼け止めは、指で触れたりして取れたとしても、取れたとは気づきにくいもの。しかし、BBやファンデーションが取れたり薄れたりしたら、すぐに付け足そうとするでしょう。そう、そんな女ごころを利用して、うっかり日焼けを防ぐように自分自身を仕向けるのが、アンチエイジングの秘訣のひとつなのです。
オススメ映画3選
以下、新作映画 × 3。題名をクリックすると、予告編のチェックが可能です。
夫と喧嘩したマリアは、一晩だけアパルトマンの真向かいにあるホテルへ。すると20年前の夫をはじめ、歴代の元カレたちが現われて!
6月19日公開/フランス、ルクセンブルク、ベルギー合作/87分/R15+
(C)Les Films Pelleas/Bidibul Productions/Scope Pictures/France 2 Cinema
6月19日(金)より、Bunkamuraル・シネマ、シネマカリテ他全国順次公開予定
キアラ・マストロヤンニ演ずる47歳のマリアが、若き日の夫と浮気するという、軽妙洒脱なファンタジック・ラブ・コメディ。爆笑を誘いながら辛辣で、幸せな夫婦関係とは誠実さとユーモアの上に成り立つモノだと教えてもくれる87分。キアラは自由気儘で自己中すぎるキャラを生き生きと演じて魅力いっぱい。オレンジがかったブラウンベージュの口紅と、コッパーブラウン+グレーのアイシャドウは、髪の色に合わせたコーディネート(?)で、彼女の雰囲気にピッタリでした。
2003年イラク戦争開戦前夜、英米政府を揺るがせた告発記事。それは英国女性諜報職員のリークだった!
近日、全国ロードショー/イギリス/112分
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES
©2018 OFFICIAL SECRETS HOLDINGS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
アメリカ映画『記者たち〜衝撃と畏怖の真実〜』(’19 日本公開)と同様に、イラク戦争の違法性を事実に基づいて描いたポリティカル・サスペンス。アメリカが仕組んだ工作活動に激しい憤りを感じたキャサリン・ガン(キーラ・ナイトレイ)の危険な賭け。その進展に、目が釘づけになるコト必至です。
キャサリン役のK・ナイトレイは、おそらくキャリアにおける最高の演技を観せ、正義感と勇気に貫かれた顔が清々しく美しい。不法な戦争の立証に奔走する弁護士役のレイフ・ファインズも、適役を見事に好演。胸を熱くする人間ドラマともなっていて、一見の価値は十分にあります。
2019年上半期ドイツ映画No.1。現役弁護士が放つリーガル・サスペンスの傑作!
6月12日(金)、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMA
ほか全国公開/ドイツ/123分
(C)2019 Constantin Film Produktion GmbH
配給:クロックワークス
ある殺人事件の国選弁護人に任命された新米弁護士ライネン(エリアス・ムバレク)。だが被害者は、ライネンの少年時代からの恩人だった。被告人コリーニ(フランコ・ネロ)は動機について黙秘を続けるが、事件の背景を調べるうちに、ドイツ史上最大の司法スキャンダルに発展していくという内容。感情に訴えかけてくる物語に、戦後ドイツの不都合な史実とを組み合わせて、正義とは何か、司法制度とはどこまで厳正なものなのかを世に問う作品です。
想像していたよりも重苦しさはなく、全篇にわたって観応え十分、特にラストの法廷場面がとても感動的。F・ネロの、ほぼ眼だけでの演技も素晴らしく、123分が短く感じられるほどでした。ドイツの司法制度については、予備知識ナシでも大丈夫。子供はべツとして老若男女を問わず、心ある方々に観てほしい良心的な力作です。
今月は以上。See you next month!
(文=大高博幸/ビューティ エキスパート、構成/beautyeditor.jp)