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宇多川久美子「薬剤師が教える薬のリスク」

プロが選ぶよく効く花粉症薬!NGの薬!食べるだけで治る「米」、完全に治癒、眠気少

文=宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士

 花粉症薬副作用として一番気になるのが「眠気」です。2つの新薬、デザレックスとビラノアは、添付文書に「眠気を催すことがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に注意すること」という注意書きがありません。主な抗ヒスタミン薬でこの注意書きがないのは、デザレックス、ビラノアのほかに、アレグラ、クラリチン、ディレグラだけです。

 抗アレルギー薬は副作用が出にくい比較的安全な薬といわれていますが、薬価が高いものが多いことが難点です。新薬は薬価が高く設定されることが多いのですが、昨年発売されたデザレックスとビラノアは、今までの抗アレルギー薬よりは薬価が低く設定されています。

 ちなみに、薬価は一日量に換算してアレグラ60mg×1日2回で129.8円、アレジオン20mg×1日1回で120.3円、ジルテック10mg×1日1回92.2円、比較的新しいザイザル5mgが1日1回で96.4円、ディレグラが1日2回で249.2円、新薬のデザレックス5mg×1日1回69.4円、ビラノア20mg×1日1回79.7円です(いずれも17年2月現在の薬価)。

 価格を抑えるためには、ジェネリックにすることも選択肢のひとつです。アレジオンやアレグラ、アレロック、ジルテック、エバステルなどはジェネリックも出ています。

 また、アレグラ、アレジオン、ジルテック、エバステル等は、薬局で処方箋なしで買える「スイッチOTC」として発売されており、テレビCMなど強力なプロモーションを展開しています。

【抗ヒスタミン薬】:対症的効果

 抗ヒスタミン薬は、花粉によって発生したヒスタミンの働きを抑えます。古くからある薬で、市販の薬にも多く含まれています。 ヒスタミンの働きに直接的に作用するので、症状のひどいとき、花粉の飛散の多い日などに即効的な効果が期待できます。抗アレルギー薬と比べると、すでに出てしまった症状に対しても効果が実感できます。

 抗ヒスタミン薬は、くしゃみや鼻水に対しては効果があるものの、鼻づまりに対してはほとんど効果がありません。

 副作用は眠気、口の渇き、倦怠感などで、抗アレルギー薬に比べると強く眠気を感じる場合が多いので、抗ヒスタミン薬を飲んだら車の運転や高所での作業は控えてください。なお、抗アレルギー薬のうち、抗ヒスタミン作用を持つものを「第二世代抗ヒスタミン薬」と呼ぶのに対して、古くからあるこちらの抗ヒスタミン薬を「第一世代抗ヒスタミン薬」と呼びます。

宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士

宇多川久美子/薬剤師・栄養学博士

薬剤師として20年間医療の現場に身を置く中で、薬漬けの治療法に疑問を感じ、「薬を使わない薬剤師」を目指す。現在は、自らの経験と栄養学・運動生理学などの豊富な知識を生かし、感じて食べる「感食」、楽しく歩く「ハッピーウォーク」を中心に、薬に頼らない健康法を多くの人々に伝えている。『薬剤師は薬を飲まない』(廣済堂出版)、『薬が病気をつくる』(あさ出版)、『日本人はなぜ、「薬」を飲み過ぎるのか?』(ベストセラーズ)、『薬剤師は抗がん剤を使わない』(廣済堂出版)など著書多数。最新刊は3月23日出版の『それでも「コレステロール薬」を飲みますか?』(河出書房新社)。

『薬剤師は抗がん剤を使わない』 日本人の2人に1人はがんになるという時代において、抗がん剤は果たして有効なのか amazon_associate_logo.jpg

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