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スマホ・PC操作+エアコンは最悪!腰・首の激痛や手足のしびれのヘルニアの原因に

取材・文=森真希
エアコン風がスマホ・PC操作の血行悪化を促進!  首の痛み、手のシビレには「全身浴」の画像1エアコンによる血行悪化が「首の痛み」や「手のしびれ」の原因に(depositphotos.com)

 ヴィジュアル系ロックバンド「X JAPAN」のYOSHIKIが、頸椎椎間板ヘルニアの悪化で米国時間5月16日に「頚椎人工椎間板置換」の緊急手術を受けたと公式サイトで発表した。

 YOSHIKIの場合は、激しいドラムパフォーマンスによって頸椎椎間板ヘルニアを発症し、左腕から左手にかけて電気が走るような痛みに悩まされていたそうだ。

 ただ、YOSHIKIのような激しい動きを行っていなくても、通常の生活の中には頸椎椎間板ヘルニアの原因となる習慣は潜んでいる。それが、前かがみやうつむきなど「首の前傾姿勢」だ。

 スマートフォンやパソコンの操作で首の前傾姿勢を続けると、首周りの筋肉が緊張して硬くなる。すると、本来は緩やかにカーブしている頸椎が、前方にまっすぐ伸びた状態になってしまう「ストレートネック」が引き起こされる。

「ストレートネックで頸椎への負荷が大きくなった状態こそ、頸椎椎間板ヘルニアの予備軍なのです」と『椎間板ヘルニアは自分で治せる! 』(マキノ出版)の著者である酒井慎太郎氏(柔道整復師)は語る。

 酒井氏によると、首の前傾姿勢のほかにも、「夏場の生活の中」に首の痛みや腕のしびれを招く原因があるという。100万人の治療に当たってきた酒井氏に、頸椎椎間板ヘルニアの予防・改善方法について聞いた。

「ストレートネック」による頭痛やイライラが前段階

 ヘルニアの語源は「体の組織などが、本来あるべき位置から飛び出した状態」という意味のラテン語である。椎間板ヘルニアとは、脊椎(背骨)の骨と骨の間にある椎間板から飛び出した「髄核」という組織が神経を圧迫することで、強い痛みやしびれが現れる病気である。

 腰の部分の脊椎で起これば「腰椎椎間板ヘルニア」、首の部分の脊椎で起これば「頸椎椎間板ヘルニア」と呼ばれる。「スマートフォンやパソコンなどを長時間使う人が急増しているので、頸椎椎間板ヘルニアの前段階であるストレートネックも増えていると考えています」と酒井氏は言う。

「頭の重さは体重の約10%といわれています。体重が50kgの人は、頭は5kgになります。それほどの重量が、ストレートネックになると全身に分散されなくなって、頸椎にばかりかかるのです」(酒井氏)

 そして、次の過程を経て症状が悪化していく。

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