1996年に日本1号店の「銀座松屋通り店」を開店させて以来、人気が衰えることのない大手コーヒーチェーン店「スターバックスコーヒー」。だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、全世界のスタバの2020年4~6月期決算によると、既存店売上高は前年同期比で40%減だったという。それ以降は徐々に売り上げも元に戻りつつあるようだが、予断を許さない状況だろう。
コロナと共存する新生活様式が求められる中、日本のスタバは新たな試みを始めた。「Mobile Order & Pay」という新サービスは、スマホを使って公式アプリや公式サイトから注文と決済を行い、店舗で受け取るというもの。もともと2019年6月から都内56店舗で試験的に実施されており、満を持して2020年12月1日から全国の直営店で導入されたのだ。
さて、コロナ対策にも尽力し、さらに人気を盤石にしようとしているスタバ。基本的にドリンクもフードも満足度の高いものばかりだが、実は中にはあまりおすすめできないものもある。そこで「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」が「この冬、買ってはいけないスタバの商品5選」を独自にリストアップ。ぜひスタバを利用する際の参考にしていただきたい(価格は税別)。
抹茶 ティー ラテ/[トールサイズ]440円
スタバの中でも、抹茶系の商品は人気が高い。しかし、こちらの「抹茶 ティー ラテ」は、そんな抹茶系の中でも賛否両論が飛び交うドリンクなのである。
2020年5月に掲載した「スタバ、この春“残念な”商品5選…バウムクーヘン、ヘーゼルナッツムースはコスパ激悪?」でも紹介したように、抹茶の苦みというものがあまり感じられず、ただただ甘いドリンクになってしまっているのだ。そのため、後味がくどいと感じてしまう方も多いようである。また、飲み進めれば飲み進めるほど下の方が粉っぽく感じられ、口の中にザラザラとした感触が残るため不快感を覚える方も。
ちなみに、オールミルクにカスタマイズすることによって濃厚さがプラスされ、甘さがマイルドになり、粉っぽさも解消されるようなので、もし注文される際は、こちらのカスタマイズを試していただくといいかもしれない。
アーモンドミルク ラテ/[トールサイズ]430円
エスプレッソとアーモンドミルクを組み合わせた独特な味わいを醸し出している「アーモンドミルク ラテ」。公式サイトでは「エスプレッソのロースト感とアーモンドミルクの香ばしさが織りなす味わいを、お楽しみいただけます」と紹介されているが、注意が必要である。
というのも、口に含むと同時に広がるアーモンドミルクの独特な味は好みが分かれ、アーモンドミルクを普段から好んで飲んでいる方にはぴったりな商品であるが、飲み慣れていないと「まずい」と感じることもあるようなのだ。冷めた状態で飲むと苦みがくることもあり、また口の中にはザラザラとした感触が残ることも。
甘さが控えめなのはビジネスジャーナル読者世代には良いかもしれないが、その分アーモンドの味が全面に押し出されているので、クセがあるドリンクメニューと言えるだろう。
カモミール/[トールサイズ]340円
2020年1月に掲載した「スタバ、今冬買ってはいけない商品5選…コンビニに比べコスパ激悪、正直マズい」でもご紹介した「カモミール」。カモミール特有の香りが苦手という方はやはり少なくないため、改めて「買ってはいけない」ドリンクとして紹介しておこう。
第一に、口に含んだときにカモミールの風味が少々強すぎるのではないかと感じる方が多いようだ。もちろん、カモミールの香りが好きという方にはぜひ飲んでいただきたい商品ではあるが、万人受けするドリンクでないことは確かだろう。
フードとドリンクを一緒に注文する際は、風味のクセが強すぎる「カモミール」を注文してしまうと、フードの味にも影響が出てしまう可能性があるため、違うドリンクにすることをおすすめしたい。
いちごのホワイトケーキ/460円
2020年11月25日に発売された新作である「いちごのホワイトケーキ」。新作商品が発売されるとSNSではスタバファンたちの投稿で盛り上がるが、こちらの商品の発売後の口コミは好評とは言えないものばかりであった。
実際に食した際にまず脳裏をよぎったのは、“ただのジャムケーキ”という言葉だ。いちごジャムと周りを覆っている生クリームが甘すぎて、半分ほど食べたあたりから、くどさと重さからフォークがあまり進まなくなってしまったほど。いちごジャムの主張が激しすぎるため、ふわふわしたスポンジの良さが隠れてしまっているのも難点だ。
コーヒーのような苦みの強いドリンクと一緒に注文すれば、甘さも緩和され調和の取れた味わいを楽しむことができるのかもしれないが、少なくとも甘さの強いドリンクと一緒に注文するのは要注意。相当な甘党の方以外は、やめておいた方がいいだろう。
ローストビーフ フォカッチャ/540円
「ローストビーフ フォカッチャ」も「いちごのホワイトケーキ」同様、冬の新作となっている。ローストビーフが入っているというだけあって、スタバフードの中でも値段は張るのだが、そのローストビーフに関して不満を抱いたファンが多いようだ。
SNSの投稿を見ると“ローストビーフじゃなくて焼き肉みたい”、“おしゃれな焼肉サンド”というようなネガティブな口コミが多数。実際に試食してみると、その通りであった。一般的なローストビーフは肉がゴロゴロ入っているイメージだろうが、こちらは細々とした肉がフォカッチャの中に散りばめられているだけで、肉のボリュームは感じにくい。満腹感を得られるとしたら、それはほとんどフォカッチャによるものだと考えていいだろう。
こういった内容量で価格は540円と少々割高であり、コスパの悪さは否定できない。ただ、味自体はおいしいので、コスパの悪さを覚悟の上で注文するならばいいかもしれない。
――基本的にスタバのドリンクもフードもおいしいと評判のものばかり。だが、それゆえに、数少ないハズレ商品を引いてしまわないよう、この記事を参考にしていただければ幸いである。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)
※情報は2020年12月10日現在のものです。