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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

酵素ドリンク、大半は酵素含まず無意味?コンビニサラダ、薬液使用で栄養補給ならず

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事
酵素ドリンク、大半は酵素含まず無意味?コンビニサラダ、薬液使用で栄養補給ならずの画像1「Thinkstock」より

 人類が雑食動物であり、だからこそ、さまざまなものを食べなければ健康や生命を維持できないということは周知の事実です。

 火を使うことができるようになる以前は、すべての食べ物を生で食べていましたが、人類が火を使えるようになってからは革命が起きました。加熱することで、それまでは食べることができなかったものを食べられるようになったのです。これによって、人類は十分な栄養素を得ることができ、また飢餓からも救われることになりました。とはいっても、飢餓を完全に克服したわけではないことは、今でも人類70億人中10億人が飢餓に苦しんでいるという事実が示しています。

 筆者が提唱している「オプティマルフードピラミッド」を実践する人が増えると、必然的に飢餓が減少していきます。それは、必要以上の動物性たんぱく質を摂取することがなくなるので、飼料として使われている穀類や豆類を、私たち自身の食事とすることができるからです。ただそれだけの単純な話ではないのですが、基本的な食事のあり方が変わるということは、そのほかの多くの事象に大きな影響が及ぶのです。それこそまさに革命です。静かな、血を流すことのない革命なのです。

 人類誕生以来、食事の有り様は時代に応じて変化を繰り返してきましたが、現在においても、私たちが食べるものの中に、ある程度、生の食品が必要であるということは絶対的な事実です。その割合に関しては諸説ありますが、筆者は、すべての食べもののうちの最低でも20%は生であることが望ましいと主張しております。では、上限についても確たる説はないのですが、筆者はおおよそ50%程度が上限と考えています。

南清貴

南清貴

フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会
代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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