2020年12月末時点で日本全国に1628もの店舗を構える大手コーヒーチェーン「スターバックス コーヒー」。国内のカフェチェーンでは最大の店舗数を誇るスタバも、新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年の売り上げはガタ落ちとなった。
スタバの第1四半期(2019年10~12月)の全世界の純売上高は70億9710万ドルで前年同期比7%増だったのに対して、第2四半期(20年1~3月)の純売上高は59億9570万ドルで前年同期比4.9%減と数字を落とした。さらに、第3四半期(20年4~6月)の純売上高は42億2210万ドルで前年同期比38%減と大幅に落ち込んだ。第4四半期(20年7~9月)は純売上高62億310万ドルで前年同期比8%減と、いまだ前年より数字は減少しているものの、徐々に回復の兆しを見せつつある。
スタバはこの春も新商品を続々と登場させているが、中には不評な商品もあるようだ。そこで今回は、スタバ商品を独自にリサーチし、「この春、買ってはいけないスタバ商品5選」を厳選した(価格は税別)。
さくらふわり ベリー フラペチーノ/[トールサイズ]590円
2月15日に登場した新商品「さくらふわり ベリー フラペチーノ」はその商品名の通り、春の風物詩である桜をイメージしたドリンク。季節限定のフラペチーノということで多くの人が期待を寄せていたが、それだけにSNSでは期待外れだったという不評の声も上がっているようだ。
難点として語られているのは、香りと、ドリンクの中にあるラズベリーパンナコッタの2つ。口に含んだ瞬間に桜の香りが漂うのだが、味のアクセントになるようなふんわりとした自然な香りではなく、ガツンとした香りが鼻の奥に入ってくるため、味全体に悪影響を及ぼしている。そして、ラズベリーパンナコッタはフラペチーノとの相性が微妙で、グニャグニャしたようなパンナコッタの食感が飲んだ後まで残ってしまうのだ。
一方で、味に関してはすっきりとした甘さの春らしいフラペチーノであることは間違いないため、一度は試しに飲んでみるのも良いかもしれない。
スプリング ラテ/[トールサイズ]380円
「さくらふわり ベリー フラペチーノ」と同時期に登場した春の新商品が、この「スプリング ラテ」。実に春らしい商品名となっているのだが、定番商品である「スターバックス ラテ」との味の違いがわからないという指摘が相次いでいる。
実際に両方を購入して少しずつ味を確かめながら飲み進めていったが、「スターバックス ラテ」との味の違いはいまいちわからなかった。購入先の店員に確認したところ、4種のコーヒーがブレンドされた「スプリング シーズン ブレンド」という、ダークチェリーの風味とスパイスの香りが特徴的なコーヒー豆を使用しているのだという。
逆に言えば、細かな豆の違いがわかるようなコアなコーヒーファン、スタバファンであれば変化が楽しめるドリンクと言えるかもしれない。また、価格は「スターバックス ラテ」とまったく同じなので、「スターバックス ラテ」を愛飲しているという方は試しに購入しても損はないだろう。
ドリップ コーヒー/[トールサイズ]330円
続いて紹介する「ドリップ コーヒー」は、19年7月の『スタバ、これまで言いにくかった「味への不評」広まる…「高価格」への納得感揺らぐ』でも取り上げた商品だ。
「ドリップ コーヒー」は砂糖やミルクなどが加えられていない、極めてオーソドックスなコーヒー。だが、苦味と香りの強さが強烈で、口に含んでから飲み終えるまで終始、口の中に苦味が残り続ける。そのため、苦手意識を持つ人も多いようだ。
苦味の強さから、ホッと一息つきたいときに飲みたくなるようなドリンクとは言い難い「ドリップ コーヒー」。しかし、プレーンなコーヒーとなっているため、ミルクやキャラメルソースなどを好きなだけ加えて、いくらでも自分好みの味にカスタムすることができる、楽しみ方の幅が大きいドリンクでもある。自己流の味わい方を探すのが好きな方は、一度挑戦していただきたい。
ミント シトラス/[トールサイズ]340円
柑橘系の香りとスペアミントのさわやかな風味が特徴的な緑茶である「ミント シトラス」。さわやかな飲み口が特徴なのだが、ミントが苦手な方にはオススメできないドリンクと言わざるを得ない。
「ミント シトラス」は、ミント特有のスーッとするような冷感が前面に出ている。しかも、ホットドリンクとなっているため、ミントの持つ冷感がより強調され、一口目はその冷感の強烈さに思わず顔をしかめてしまうほどだった。
しかしながら、緑茶とミント、シトラスの組み合わせの相性自体は抜群。思いっきりさわやかなドリンクを楽しみたい、あるいはそもそもミントが好きだという方にはオススメできるかもしれない。
コーヒー フラペチーノ/[トールサイズ]440円
暖かな春の陽気の中では冷たいフラペチーノが恋しくなるが、数あるフラペチーノの中でも定番商品のひとつである「コーヒー フラペチーノ」は、残念ながらあまりオススメできないメニューと言える。
「コーヒー フラペチーノ」の難点は、19年10月掲載の『スタバ、「まずい」「高いだけ」と大“不人気”な商品5選!』でも紹介している通り、コーヒー感が薄いことにある。ミルクの甘みが強烈でコーヒーの風味が霞み、ただただ甘ったるいドリンクとなっているのだ。
また、商品自体の難点というわけではないが、飲むのに使用するストローのサイズによっては最後に氷が余ってしまい、コーヒーとミルク、氷のバランスを欠いてしまうこともある。「コーヒー フラペチーノ」に限らず、フラペチーノを注文したときは大きめのストローで飲むということを覚えておいてほしい。
――スタバには「さすがスタバ」と言えるクオリティの高い商品も数々登場している中で、ごく稀にアプローチが特殊な変わり種商品、人を選ぶ商品も存在する。そのことをしっかり頭に入れて、損をしない買い物をしていただきたい。
※情報は2021年3月12日現在のものです。