シャンプー、知らずに使うと頭皮が腐る? ベストバイはどれ? 買ってはいけない商品も
・アミノ酸系
続いてアミノ酸系シャンプー。ボトルなどの成分表示にはココイルグルタミン酸なんとかかんとかや、メチルアラニン云々と表記されており、これらは、ある程度化学の知識がある人なら「ああ、アミノ酸が使われてるのだな」と分かりますが、それは普通の人には難しいため、パッケージに「アミノ酸系」と書かれているかどうか、という部分でしか判別できません。
純粋に売れ筋でみると、牛乳石鹸共進社の「カウブランド 無添加シャンプー」が、200ml入りで500円前後と安価。さらにネットショップでのランキングや口コミも多く、評判が良い模様です。
美容院で絶大な支持を得ているものとしては、ミルボン社の「フィエーリ シャンプー」。200mlが1200円前後とやや値段が張るものの、支持率は高い。
これらのシャンプーの最も良い選び方は、実際に美容院で髪質を診てもらい、オススメのものを選んでもらうというのに尽きます。他力本願ですが、プロに任せるのが一番です。そしてほぼ間違いなくアミノ酸系のシャンプーをオススメされるはずなので、それを一度買ってみて、しばらく試してみるというのが、良いシャンプーに巡り合う近道でしょう。
頭皮は肌と同じく千差万別。当然これらが合わない人もいるので、あくまで参考程度に考えてほしいところです。また、pH(酸性であるかアルカリ性であるか)も商品によってマチマチなので、トリートメントは必ず専用のものを使ったほうがいいでしょう。アミノ酸系は非常に成分が多彩で、薬品としての性質が違うため、洗浄後、髪の毛の状態を一定に保ちづらいもの。そこで、髪質に合わないトリートメントを選ぶとうまく保湿効果を得られず、結果的に髪を傷めることもあるので注意しましょう。またヤシ油やトウモロコシ、ダイズ成分を主体としたものもあり、そういった商品は、成分欄を見て、該当するアレルギーがあった場合は気をつけたほうがいいでしょう。
また、高級アルコール系は多くの商品に防腐剤が入っているのに対し、アミノ酸系は防腐剤が少ない場合が多く、悪くなりやすい点には注意が必要です。
特に詰め替え時に継ぎ足し継ぎ足しで使っていると、ボトルに残った成分がじわじわと腐っていくことも考えられます。入れ替え時は容器をしっかり洗い、アルコールなどでゆすいだ上で乾燥させ、そこに詰め替えパックから注ぎ入れて使ったほうがいいでしょう。
また使用期限もしっかり見た上で、厳密に守らなくても、逸脱した使用期限切れにならないほうがいい。お徳用の大入りがお買い得だからと大量購入して、使用期限切れになったものを頭に使っていては、なんのために買ったのか、ということになってしまいます。
・セッケン系
セッケンが主剤の、最も原始的かつシンプルなシャンプーです。高級アルコール系は肌荒れを起こすし、アミノ酸系はアレルギーが……といった場合の選択肢として挙げられます。セッケン系といいつつ、高級アルコール系洗浄剤満載のものも少なくないので、成分欄を見て、「全成分:水、カリ石けん素地」といった、極力シンプルなものを選ぶとよいでしょう。
皮膚科で使われることが多い「シャボン玉せっけん」の製造元であるシャボン玉石けん株式会社のシャンプーは、水と余分な成分を一切含まないセッケンのみで構成されていることで、愛用者が多いシャンプーです。
しかし、価格の面ではアミノ酸系シャンプー同様、値が張るものも多く、コレが良い、コレが悪いなんてものは体質次第なので、使ってみて、合ったものを選んでね……としか言いようがありません。
洗浄力は高く、皮膚へのダメージは少ない(やや皮脂を取りすぎる点はあるものの)半面、アルカリ性でキューティクルが逆立った状態になるため、酸性の液体でキューティクルを閉じてあげなければ髪を傷めてしまいます。専用の酸性リンスを使ってもよいのですが、酢を桶に数滴垂らしたものや、クエン酸をひとつまみ入れて溶かしたものですすぐだけで、ノンオイルのリンス効果が得られます。
とはいえ、油分ゼロなので、髪の毛は基本パサパサした感じになってしまうことは避けられません。またきちんと管理していなければ腐敗を起こすので、使用期限や不潔な場所に放置しないようにするなど注意が必要です。
ここまでが、基本的なシャンプーについての分類となります。次からは、さらに機能がついたシャンプーを見ていきましょう。
●機能性シャンプーいろいろ
さて、シャンプー業界は競争が激しい半面、価格的にコストを抑えるのはもはや限界。そこで、付加価値を加えることで、さまざまな商品の差別化を図っており、そこが楽しい半面、消費者としては何を買えばよいのか分からなくなる要因でもあります。その結果、なんとなく選ばれてしまうわけですが、それがよくないこともある、というのは先ほどお話しした通り。
では、シャンプーの付加価値の部分を少しまとめておきましょう。