忙しいビジネスパーソンに向けて、美容の最前線にいるジャーナリストが、100年美容に役立つキーワードをピックアップ。
ウェルネス時代の新ビューティーテック。世界初の「サプリサーバー」
美容からインナービューティ、そして健康美へと、各化粧品メーカーも多角化傾向にある。その背景に流れるのは、やはり社会の高齢化。不調の家族が身近にいると、本人だけでなく家族も心を痛めるもの。これからの時代、お互いに心配をかけないように、体調管理にそれぞれが気を配ることも、互いへの優しさといえそうだ。
そこで注目したいのが、ドリコス社が開発した設置型のサプリサーバー「health Server(ヘルスサーバー)」。医学博士と管理栄養士が監修したアルゴリズムで、その人に必要な栄養素を自動で推算し、抽出。栄養素の推算の仕方は2通りで、生体センサを使って測定する方法と、アプリを使用して、行動、取り組み、食事、天気などの情報と提携して分析し、必要な栄養素を決定する、という方法。
サプリメントを飲んでいる人ならわかると思うけれど、何種類ものサプリメントを毎日の習慣として摂取するのは、なかなか習慣になりにくかったり、気になる成分ばかり飲んでしまって、本当にバランスよく体に働いてくれているのか、予防につながっているのか、と摂取する個人の知識によっても差がある。また、余分に取り過ぎても取らなさ過ぎても、パフォーマンス向上につながらなかったりと、正しいサプリメント摂取は実はとても難しい。
こちらのヘルスサーバーなら、サプリ素人でも、まるでオーダーメイド感覚で使える、というのもすごい。ちなみに、アドバイザーには、アンチエイジング業界で有名な医学博士の久保明先生が特別監修に。新元号に変わリ、パフォーマンスを上げていくにも一役買いそう。
お値段は本体が3万2184円。サプリメントパッケージは、5種の成分で約5379円。
やっと市民権を獲得。コラーゲンの逆襲
「コラーゲン」――。ビジネスパーソンなら耳にしたことのある成分のひとつではないだろうか。このコラーゲン。美容好きの間では“お肌のぷるぷる効果”を狙い、飲んだり、かけたり、つけてみたり、としている成分だけど、分子量が大きいことから、「そんな細かく分子化して摂取したって効かないよ」などの声もあったりして、「本当に効くの?」「効かないの?」と、論争になることも多かった。言うなれば、スター性が高いからこそのお騒がせ成分、ともいえる。
だけど、京都大学医学部附属病院にて、入院中の患者さんの「床ずれ予防」としてコラーゲンペプチドを使用しているという報道から、医療機関でも? と、再注目の大きなきっかけに。コラーゲン業界は過去最大の大賑わいとなっているし、もちろん、信者もうなぎのぼりに急増中。
例えば、「ハイチオールC」で有名な製薬会社、エスエス製薬からも「コラーゲンブライト」を発売。コラーゲンペプチドのほか、ヒアルロン酸、ビタミンB6、そしてシステインペプチドの4つの成分を配合。コラーゲンドリンクにありがちだった生臭さを払拭するために、美味しく、カロリーを気にせず、飲み続けやすい、ということにとことんこだわった。味もマスカット味に。
またコラーゲンの国内シェアNo.1といわれる「ニッピコラーゲン」も飲みやすい粉末コラーゲンサプリメントをリプロモート中。さらには、エンザミンに、コラーゲンペプチドなどを高配合し、温活、腸活、肌活など総合的に美のエンジンをサポートする総合ドリンク「ルーヴルドー インナーエステメルモ エンジン」や、高濃度、高純度、低分子コラーゲン16万mgを配合した「リファ コラーゲンエンリッチ」なども話題である。
実はコラーゲンは、お肌のぷるぷるだけでなく、膝の軟骨や、脚の腱、そして骨、血管、髪、爪、関節、肺、心臓、肝臓、腎臓など内臓機能にも深く関わっているため、老化が気になりはじめる40代くらいから積極的に取り始めたほうがいい。牛肉などから摂取しようとしたら約600g近くを取らないといけない(1日に必要な摂取量は平均して約5000~1万mg)。しかし、一本で、スプーン1杯でなど、カロリーを気にせずに摂取できるコラーゲンが増えていることは、実にありがたいことだ。くれぐれも良質なものを摂取したい。
痛くない。苦痛じゃない。ヘッドセットをつけるだけで、体内環境丸裸?
45歳を過ぎると、「人間ドック受けた?」という会話がされることも多くなる。皆どこかしらにウィークポイントがあり、上手に身体と向き合っていかなければならない。だけど、薬を飲めない人、薬を飲みたくない人などもいる。そんな人はいったい、どうしたらいいのだろうか?
そんなときに出会ったのが、「量子波動器メタトロン」というエントロピー測定機器。ヘッドセットを装着すると、瞬時にチャクラ、経絡などを測定し、変調のある部位はセラピー機能でケアできる、という最先端技術と伝承医学を融合させたシステムで、全身の振動を読み取り、健康状態を客観的に評価する、というマシーンだ。
これで体調チェックすれば、どんな食べ物にアレルギー反応を示しやすいか、どんな食材と相性がいいか、相性のよくないアレルギー物質は何か、などもチェックすることができてしまう。おまけに相性のいい植物などもわかる。なので、相性のいい野菜などを使った活性ドリンクなどもオリジナルでつくりやすそうだ(頻繁に食べているものが実はアレルギー反応をしやすい食材だった、という場合があることが多いので)。また、どこがアンバランスな状態なのかがわかるため、その部分をセラピーモードで整えてからお出かけする、なんてこともできる。
もともとNASAの宇宙基地の体調管理役の一つとして取り入れられていた技術だそうで、開発したのはロシア人の物理学者。周波数や振動など、ハイテクな知識に詳しい方には、ちょっと怪しく聞こえるかもしれないけれど、美容の世界ではこういったワードも特に怪しさは感じない。とはいえ、日本では本格的な医療機器としての扱いではなく、あくまでも未病対策、という位置付けです。念のため。
最近鍼灸院や、東洋医療に理解のあるアンチエイジングクリニックなどでも導入するところが増えてきている。もちろん個人的にも購入可能。お値段は車一台分、といったところ。
【今月の女子力】
娘に「おとーさん、シミ、目立つよ」と言われて、「やはり目立つか……」と重い腰を上げようとする男性が増えている。嫁の言うことには聞く耳を持たないけれど、娘にはかっこいいパパでいたい、というところであろうか。「シミを取るのに、どれくらい費用かかるの?」と聞かれるが、レーザーなどで取る場合、状態によってケア方法が異なるので、予算の目安をつけにくい。
とはいえ、“美容は高い”という不安感が見て取れるので、予算感はアバウトでもお伝えしたほうが親切でもある。なので、薄くなるのに5万円~10万円くらい。場合によってはもっとかなぁ、というようにしている(もちろん1回でではなく、トータルで)。多目に見積もっておくに越したことはない。というのも1ミリで3000円から5000円、というクリニックもあれば、1回8100円で10回くらいかかる場合だってありうるのだから。またシミが薄くなって納得できる人もいれば、他の人からは目立たないと言われても、自分が納得できない場合だってある。
そして、年齢的にも、次から次へと深部に蓄積していたシミ予備軍が顔を出してくることだってある。とはいえ、シミは見た目の印象を左右するため、娘にとってかっこいいパパを狙うなら、早め、早めに手を打っておくことをお勧めしたい。だから女性は、美白化粧品やUV対策でコツコツ、コツコツとケアをしているのでございます。
(文=永富千晴/美容ジャーナリスト)