胸元に「OPTIMISTIC」の文字…GU、大人が着ると危険（？）な商品5選

　2006年、ユニクロの姉妹ブランドとして誕生し、ユニクロよりもリーズナブルな価格設定で話題を集めた「GU（ジーユー）」。「ファッションを、もっと自由に。」というコンセプトを掲げ、トレンド感度の高いデザインワークで、若者を中心に多くの支持を集めている。

　今や売上高2000億円を超すブランドに成長しているGUは、昨年11月に2022年8月期は国内で20店舗増やす（純増数ベース）という強気の出店計画を発表している。現在は中国圏などへの海外進出も進めており、これで国内外の総店舗数は450店舗以上となる予定である。

　その発表時に柚木治社長は、「GUはユニクロに比べてまだ出店余地が大きい」「今後も出店数を増やす」「将来は国内外でユニクロ（の店舗数）と同程度にしたい」とも述べており、事業拡大に意欲的だ。

　そんな積極的な姿勢を忘れないGUだが、主に若者向けのトレンドデザインを取り入れているため、30代以上のビジネスパーソンには着こなしが難しい服も少なくない。そこで今回は「この冬、要注意なGUの服5選」をリストアップ。恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーである堺屋大地氏に、おすすめしづらいポイントを解説してもらった。

　今回、以下の3つを基準として選定した。

・ファッションビギナーが着るとダサくなる可能性が高いこと

・“最先端のおしゃれ”すぎて一般ウケしない場合があること

・無理に若ぶっているように見えるなどして女子ウケが悪いこと

フリーシーフリースコンビネーションプルオーバー(長袖)／1490円（※値下げ後価格）（税込、以下同）

　毛足が長いなめらかな触感のフリース素材で、保温性の高さと着心地の良さを追求したプルオーバー。ミリタリーテイストを感じさせる布帛の大きめ胸ポケットがデザインのアクセントになっている。カラーバリエーション（カラバリ）はグレー、ブラック、ナチュラル、カーキ、オリーブの5色展開。

「ユニクロでもフリース素材のトップスは着こなしが難しいものが多いのですが、それはGUでも同じ。毛足の長いフリースはもっさりした印象になりがちなんですよね。大きめの胸ポケットや袖先に生地の切り替えを加えてデザイン性がありますが、ともすれば寝巻のような見た目になってしまうこともあります。ファッションビギナーには難易度が高いので、自分の着こなしセンスに自信がある方は購入を検討してみてください」（堺屋氏）

フリーシーフリースコンビネーションカーディガン(長袖) )／1490円（※値下げ後価格）

　先に紹介した「フリーシーフリースコンビネーションプルオーバー」と同様の暖かなフリース素材を使用したカーディガン。前立てを布帛素材にすることでほんのりミリタリーテイストを漂わせている。カラバリはグレー、ブラック、カーキ、オリーブの4色展開。

「要注意な理由は『フリーシーフリースコンビネーションプルオーバー』と同様に、毛足の長いフリースは“もっさり”しがちだから。痩せている人でさえ、腹まわりがちょっとふくよかな体型に見えてしまうこともありそうです。また、前面に4つのボタンがあしらってあるんですが、そのボタンの配置の仕方や首まわりの開き方が微妙ですね」

パデットコーチジャケット／1990円（※値下げ後価格）

　味わい深い綾目の表情のある生地を使用した中綿入りコーチジャケット。カラバリはグレー、ブラック、ブラウンの3色展開。

「ちょっと大きめのサイズ感でつくっているアウターなんですが、全体的なシルエットを見るとスマートな印象があまり感じられませんでした。ハンガーにかけてある状態だとカッコよく見えるのですが、実際に着てみると違和感がありましたね。また袖先が絞ってあるのは防寒的には良いのだとは思いますが、デザイン的にみると少々ダサく感じました。センスの良いファッション玄人であればオシャレに着こなせると思いますので、自信のある方は試着してみてください」

ヘビーウェイトビッグスウェットプルオーバー(長袖)(ロゴ)／1990円

　肉厚でがっしりとしたスウェット生地のプルオーバーで、約11オンスの裏起毛素材で保温性も高い一枚。胸元にはアーチロゴプリントで「OPTIMISTIC」と大きくあしらわれている。カラバリはグレー、ブラック、ナチュラルの3色展開。

「胸元に大きなロゴプリントがあしらわれているスウェットは、大学生コーデのようなイメージが強いため、30代以上のビジネスパーソンでは着こなし難易度が高めでしょう。ちなみに『OPTIMISTIC』とは『楽観的』という意味なので、デカデカとあしらってある単語としてもイマイチな印象。もしご自身が楽観主義者でその言葉に感銘を受けているのであれば、あえて着るのはアリかもしれません」

スウェットシャツ(長袖) Demon Slayer 3／1490円（※値下げ後価格）

　社会現象になっているアニメ『鬼滅の刃』とコラボしたアイテムで、「大人も着られる鬼滅の刃」をテーマにしているというシリーズだ。この「Demon Slayer 3」は背中に『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』で活躍した炎柱・煉?獄杏寿郎が技を放っている際の雄姿がデカデカとプリントされている。

「『鬼滅の刃』は大人が観ても楽しめる非常に上質な作品だとは思います。ただ、だからと言ってそれがファッションアイテムとして成立するかはまた別の話。『大人も着られる鬼滅の刃』をテーマにしてデザインされているとのことですが、バックプリントに煉?獄さんがドーンと主張しているスウェットを30代以上の男性が着たらどうでしょう？　ちなみに同シリーズの『Demon Slayer 2』は、現在テレビアニメが放送中の『遊郭編』で活躍している、音柱・宇髄天元の顔のプリントが胸元に大きくあしらわれています。こちらも大人男性が着ることを考えると、どうでしょうか」

　GUはトレンドを押さえたスタイリッシュデザインの服が多いため、若者やファッション感度の高い人であれば、オシャレに着こなせる服ばかり。しかし、30代以上のビジネスパーソンやファッションビギナーにとっては、今回紹介したような着こなしが難しいアイテムも存在しているのだ。特にフリース系やスウェット系のアイテムを買う際は、充分に吟味したほうがいいだろう。今回の記事を参考に、ぜひGUでのショッピングを楽しんでもらいたい。

（文・取材＝A4studio）

※情報は2022年1月14日現在のものです。