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主婦の友社の調査によると、モラハラやDVを感じている妻は全体の9%。結婚してから「こんなはずじゃなかった」と思わされる相手とぶつかるのは、決してレアではない。そんなとき「夫はそれでもお金があるから」と耐え忍ぶ暮らしは、独身と比べてどちらが楽だろうか?
既婚率を増やしたいなら、メリットを見せるしかない
これらの現実を、調査対象となった18~34歳の男女はよく知っているのだろう。だからこそ「金でも容姿でもない、だったら結婚する理由はない」と高い未婚率が維持されたと思われる。
少子化対策をしたいなら、シングルペアレントに優しくないこの国では既婚率を上げるしかない。そう焦って予算を割くのは簡単だが、単なる投資以上に我々は「なぜ結婚したほうが良いのか」を長期的な目線から、知らせなければなるまい。
しかも結婚の長期的なメリットを説明するにあたり「なんだかんだ幸せよ」「結婚してみればわかるって」といった、あいまいな表現では若者を説得できない。精神的な充足が得られるとして、それはなぜか。結婚相手がモラハラやDVをするリスクを超えるほどのメリットがあるのか。
「しょせん、ダラダラと惰性で結婚したんじゃないの?」
「世間体があったから、仕方なく結婚したんでしょ?」
そう問いかける若者の目は、シビアで現実的だ。明確な答えを出さねば合理的な若者は「未婚」を第1選択に置き続けるだろう。そして今の大人世代は、それに対する明確な答えを出せていないように思われる。
(文=トイアンナ/ライター)
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