今年に入って攻めの戦略を次々と打ち出すUQ mobileだが、その手を緩める様子はないようだ。10月24日にはさらなる攻めの姿勢を打ち出すべく、UQコミュニケーションズが独自の発表会を開催。UQ mobileの今後に向けた戦略を打ち出すとともに、新しいサービスや製品などを発表。さらなる攻めの姿勢を見せている。
端末を急増させ弱点を解消、5分間通話プランも
UQ mobileが新たに打ち出した施策のひとつが、スマートフォン端末数の強化である。実はUQ mobileにとって最大の弱みとなっていたのは、auのネットワークを使用していることに起因する、対応端末の少なさである。
auのネットワークである3Gは、他社と異なり世界的にマイナーな方式であることから、au自身も最近では3Gをなるべく使用せず、LTEのみに対応したサービスの提供に舵を切っている。だがSIMフリー端末の大半は、auの3G回線に対応していないだけでなく、LTEで音声通話ができる「VoLTE」に対応する機種も、これまでほとんど存在しなかった。それゆえauの回線を用いたUQ mobileで使えるSIMフリー端末は、今年の夏頃まで極めて少数に限られていたのである。
そうした状況に危機感を抱いたUQコミュニケーションズは、KDDIや端末メーカーなどに積極的な働きかけを進めた。その結果、ようやくVoLTEに対応したスマートフォンが出揃うようになったとのこと。実際、UQ mobileで取り扱える機種は、新たに発表された中国ファーウェイの「HUAWEI P9lite PREMIUM」や、TCLコミュニケーションの「SHINE LITE」など4機種を含め、8メーカー・12機種にまで拡大。ようやく最大の弱点をカバーし、攻めに転じる態勢を整えることができた。
そしてもうひとつ、大きな施策となるのが、2017年2月より提供される新しい料金プラン「おしゃべりプラン」である。これは2GBの高速通信容量に加え、5分間の通話し放題が回数無制限で利用できる料金プラン。月額料金はぴったりプランと同様で、イチキュッパ割の適用により、13カ月間は1980円で利用できる点も共通している。
最近では多くのMVNOが、5分間の通話定額を実現するサービスを提供している。そうしたことからUQ mobileでも、無料通話分付きの料金プランから、時間限定でも通話し放題のプランを提供したほうが、ユーザーに与える安心感が大きいと判断したといえそうだ。