スマートフォン(スマホ)を利用していると、容量不足問題に直面することがあります。「ストレージの空き容量がありません」などと表示され、「あぁ、容量を空けなきゃ」と対策を迫られます。
Android端末であれば、SDカードを使って容量をアップさせたり、パソコンにデータを移したりといったこともできますが、iPhoneの場合はあとから容量を増やすことができないため、困ってしまいます。
そこで今回は、スマホのストレージ容量を確保するための方法を紹介します。空き容量を増やすテクニックはいくつもありますが、なかでも大胆に容量を空けることができるものを中心に5つ紹介します。
1.まずはストレージを消費しているアプリを特定
・iPhone
「設定」→「一般」→「ストレージとiCloudの使用状況」→「ストレージを管理」
・Android
「設定」→「ストレージ」
確認方法はOSやそのバージョンによって異なりますが、おおよそ上記の方法で確認できると思います。まずはこの画面で、どのアプリがストレージを消費しているかを確認し、不要なアプリは削除してください。
2.キャッシュを削除
一部のアプリは、使用するたびに「キャッシュ」と呼ばれるファイルをスマホに蓄積していきます。キャッシュを蓄積することによって、表示を高速化させたり、データ通信量を抑えているのです。このキャッシュという機能には、ストレージを消費するデメリットもあります。
一例に、人気ニュースアプリ「SmartNews」の場合、数百MBものキャッシュを保持しています。このキャッシュをクリアすることで、空きストレージを増やことができます。
・キャッシュクリアの方法 (「SmartNews」の場合)
「設定」→「SmartNews」→「次の起動時にキャッシュをクリア」
「dマガジン」などの雑誌アプリ、マンガアプリなどは、このキャッシュクリアで大きな空き、ストレージを確保できることが多いです。
キャッシュのクリアの方法はアプリによって異なり、上記のように設定画面からアプリ名を探すタイプと、アプリを起動してからアプリ内の設定画面でクリアするタイプがあります。
3.アプリの再インストール
「1」でストレージを消費しているアプリを見つけ、「2」で紹介した方法を試そうとしても、「キャッシュをクリアする機能がない」「キャッシュをクリアする方法が見つからない」ということがあります。
その場合、一旦アプリを削除し、再度ダウンロード(再インストール)することでキャッシュがクリアされます。また、キャッシュをクリアするのが面倒という人にも、この再ダウンロードという方法がおすすめです。この方法は、特に動画アプリ、音楽アプリなどでは、大きく効果をあげることがあります。
4.写真をバックアップ
スマホで写真や動画をたくさん撮影する人は、これがストレージ消費の最大要因になっていることが珍しくありません。大切な写真ですから削除するわけにもいかないですよね。Androidであれば、SDカードを使ってパソコンにコピーすることができますが、iPhoneの場合どのようにすればよいかわからない人も多いのではないでしょうか。写真データのバックアップに、パソコン用ソフト「iTunes」を使う方法もありますが、もっと簡単な方法を紹介します。
iPhoneとパソコンをケーブルで接続します。iPhoneをエクスプローラーでフォルダとして開きます。すると、iPhone内の写真や動画のファイルに直接アクセスできるので、コピー&ペーストで写真や動画をパソコンに保存します。パソコンに保存されたことが確認できたら、続いてiPhone内の写真・動画データを削除します。削除はパソコンのエクスプローラーでも簡単にできます。
この方法は、スマホのストレージを確保する以外に、スマホの紛失や故障時にも写真を失わずに済むというメリットがあります。ただし、パソコンに保存した写真データの管理には気をつけていただければと思います。
5.写真による容量増加を防ぐ
iPhone 6s以降の機種には「Live Photos」という機能があり、写真を撮る際、前後1.5秒が動画として保存されます。もしこの動画が不要であれば、オフにすることで容量増加を防ぐことができます。
同じく写真を撮る際、「HDR」という機能があり、これがオンになっていると、通常の写真と別に、HDRという加工された写真が保存されます。ここで、HDRをオン時に、通常の写真は残さず、HDRのみを保存することによって、ストレージを半減させる方法もあります。設定方法は、
「設定」→「写真とカメラ」→「通常の写真を残す」→「オフ」
です。
以上の方法を試すことで、きっと大幅に容量を空けることができますので、ぜひお試しください。ちなみに、最近はアプリが肥大していることから、もし新しい機種を買う時は最低でも32GB、できれば64GB以上をおすすめします。
(文=新田ヒカル/スマホ評論家、マネー評論家)