こうした状況を見て、政治から離れ7年間、東アジアに共同体をつくりたいと活動してきましたが、日本の政治に対して一言二言、申さなければならないと思っています。
日本はこれまで、経済成長至上主義に行き過ぎたのではないか。これからは少子高齢化になっていくなかで、成長からいったん目を離して、人間の幸せに視点を移していくべきではないでしょうか。経済が少数のお金持ちとそうでない多くの人々をつくっていくのであれば、それを見過ごすことはできません。国家や経済はあくまで手段であり、人間が目的であり、人間の幸福を追求することが大切です。
在日米軍の常駐は異常事態
今後の日本は、「正義」「美徳」「卓越」「友愛」の4公準で政策の意思決定を定めていくべきではないでしょうか。私どもが『次の日本へ』で披露した政策が完璧であると申し上げるつもりはありません。むしろ、徳を持ったみなさん方が議論をし、それを進め、より良い政策へと高めていくことが共和主義の真髄です。
まず、具体的な政策を考えれば、これまで数年間行動してきたのが友愛外交の実現です。すなわち、アメリカからも自立し、アジアの諸国との協力関係を深めることです。その先に、日本、中国、韓国が軸になり、さらには、ASEANも参加する東アジア共同体をつくりあげたいです。習近平国家主席も東アジア共同体という言葉を使っており、韓国でも賛同される方が大変増えております。むしろ、東アジア共同体に前向きではないのは日本ではないかと思うのです。日韓関係が厳しい折、東アジア共同体創設は難しいという意見もありますが、だからこそ、共同体をつくりあげることで不必要ないさかいをなくすことができます。
次に、地域のことは地域に任せるという地域主権です。身近なことは身近で解決しようとすることがコミュニティの重視につながります。国家が大事で国家の権限を強めようとする憲法ではなくて、地域主権の憲法であれば十分に改正も検討すべきです。その憲法でいえば、憲法裁判所は日本にはありません。これも憲法改正しなければできませんが、そのための憲法改正であれば、こちらも議論する余地はあります。
外交でも、中国や北朝鮮との信頼関係が深まれば日本の安全性は格段に上がります。そうしていくためには、辺野古移設阻止、在日米軍基地は縮小、撤退していくべきだと考えております。朝鮮戦争以来、在日米軍はい続けていますが、これは異常事態です。