消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
情報番組の制作に携わっていたCさんは、7年ほど前からNHKに派遣されていたが、昨年上司から退職するように迫られ、契約満了までは退職しない旨を告げたところ、毎日のように嫌がらせを受け、うつ病を発症して今春自ら退職を申し出た。うつ病の原因がパワハラにあるとしてNHKユニオンや弁護士に相談しており、提訴を検討しているという。
政府は非正規雇用労働者の雇用安定を図る目的で派遣法を改正したが、結果として派遣社員の雇い止めを増加させるという皮肉な事態に陥っている。
同じ派遣社員を雇い続けるためには、労働組合等の意見を聞く機会を設けるなどの手順を踏み、場合によっては正社員にするなど人件費の増加が必要となってくる。だが、3年ごとに派遣社員を入れ替えれば、人件費を増やさずに労働力を安定的に確保できるため、企業としては当然のごとく雇い止めを選択することになる。
以前から多くの識者たちによって指摘されていたことであり、政府は派遣法改正によって雇い止めが増えることを想定していないとは考えられないが、雇い止めに遭った労働者をどのように救済するかについての法整備はされていないようにみられる。一刻も早い立法による制度づくりを期待したい。
(文=編集部)
Business news pick up
RANKING
17:30更新関連記事
2024.10.22 06:00
2024.10.05 06:00
2024.10.04 18:50
2024.10.02 06:00