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天皇陛下は「生前退位」のご意向など示していない…陛下に対し極めて不敬である

構成=横山渉/ジャーナリスト
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プロセスが大切

――では、議論を託された国民の1人として、竹田さんはどうすべきだとお考えでしょうか。

竹田氏 形式的には答えをおっしゃらず、将来起こるかもしれないことについて問題を提起なさいましたが、譲位について内心思うところがおありになると察することができます。陛下がかりに譲位を望んでいらしたとしても、日本は民主主義国家ですから、国民が「天皇を続けていただきたい」と思えば、陛下もそれをお受けになるでしょう。君民一体というのが歴史的な皇室のあり方です。

 ですから、もっとも大切なのはプロセスです。結果的に同じ結論を出すにしても、「陛下がこうおっしゃったから」と議論せずに決してしまうのはダメで。それでは絶対王政になってしまう。今の報道のあり方を見ていると、議論させないように見えます。議論の結果、譲位を実現するのもしないのも、どちらも間違いではありません。

 現実には、譲位していただく道を開くか、現状維持で務めを果たしていただくか、この2つしかありません。陛下もメッセージの中でおおせでしたが、幸いにも今はご健康で務めを果たすことはできるけど、将来的にはどうかということです。

――お気持ちの中で、お務めの量を減らすには限界があるとしています。

竹田氏 これは、歴代の天皇によっても考え方が違うかもしれません。たとえば、昭和天皇は長い間病床に伏していらっしゃった。あのとき、一分一秒でも長く生きていてほしいと国民は思いました。病床にあって天皇としてのお役割を果たしていらっしゃらなかったかといえば、そうではありません。果たしていらっしゃったのです。「職務を果たしてないから辞めろ」などと思った人はいないはずです。内閣の書類に署名なさらなくとも、象徴として存在する、これも答えだと思います。

 今回、陛下が直接「お気持ち」を表明なさったことで、「ご意志の通りに」という意見が多くなり、「退位されたら寂しい」「もっと続けていただきたい」という意見は陛下に反抗するようで、言いづらくなっています。でも、どちらの国民の声も正しいのです。

特別立法で対処すべき

――政府は特別立法で対処する方向だと報じられています。

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