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東京五輪、通勤ラッシュ時に92万人の観客等が雪崩れ込みも…都民の生活麻痺の懸念

文=小崎仁久

東京五輪も同じ問題を抱える

 交通機関は便利とも快適ともいえないし、競技場も街も五輪の先進さ、華やかさも欠けていたリオ。加えて汚職、横領などなど、経済的問題だけでなく、政治的問題が起きていたことも、市民が素直に楽しめずチケットが売れ残った要因だったかもしれない。

 しかし、これをあまり批判する気にはならない。それは4年後の東京でも同じ問題を抱えているからである。

 特に大きな問題は交通機関。五輪関係車両しか通行できない五輪専用レーンを設定したリオはかなりの渋滞を引き起こし、通常30分で行けるところに1時間半かかるケースも発生していたが、より密集している東京では都民の生活が麻痺する可能性もある。
 
 鉄道での輸送は円滑に行われるとされているが、通勤ラッシュに最大92万人/日の観客、スタッフが加わっても問題ないのだろうか。

 また新国立競技場の問題でもわかるように、予定通りに各競技場ができる保証もない。マイナー競技のチケットをどう売るのか、そもそも1兆8000億円ともいわれる運営費を本当に掛けるべきなのか。

「お祭り」を楽しむことはうまかったカリオカ(リオ市民)に、五輪の盛り上げ方のほかにも学ぶべき点は多いだろう。
(文=小崎仁久)

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