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爆破予告に屈した議会
この辞職勧告について、事件取材の指揮を執った全国紙デスクは、次のように批判する。
「要は、市議会が小坪氏に『お前が余計なことを書いたから、市役所爆破予告など面倒なことになった。その責任をとって辞職しろ』と言っているわけです。確かに、過激な記事タイトルではありますが、爆破予告に屈するかたちの辞職勧告は、民主主義社会の地方議会とは思えません」
また、辞職勧告に対し市議の1人は懸念を示す。
「脅迫を受けた者に対して謝罪を求める決議を出したことで、さらなる愉快犯を生む可能性があります」
また別の市議は、「暴力をほのめかす行為での不当な弾圧は許されない」などとする決議案もあったが、こちらは提出にすら至らなかったという内情を明かす。
小坪氏自身は、これらの動きをどうみているのだろうか。議員はこう語る。
「市議会では、犯人の犯行動機を断定して決議した。いまだ犯人が捕まらず、犯行動機も明らかになっていないにもかかわらずです」(小坪氏)
爆破予告犯が、どのような目的で犯行に至ったのかはわからないが、これはれっきとした犯罪だ。福岡県警関係者は、「犯人検挙に全力を挙げて捜査中」と言う。
11月には、大阪市、神戸市、福岡市など全国各地の市役所に爆破予告が立て続けに届いた。行橋市の愉快犯の可能性も指摘されている。各地で起こっている爆破予告犯が、1日も早く検挙されることを願うばかりである。
(文=秋山謙一郎/ジャーナリスト)
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