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ついに防衛省も問題視!海上自衛官、Facebookで情報垂れ流し危機感ゼロ?

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 100%セキュリティの担保がないところで、こうした内容を話題にすること事体、情報リテラシーの欠如が著しいといえよう。

●「秘密グループ」でも秘密は担保されない

 ましてやFacebookとは、情報インフラとしていまだ確立されたものではなく、そもそもの発端はアメリカの大学生がお遊びでつくったツール。投稿内容はデータ化され、各種マーケティングに用いられていることは、今ではよく知られている。Facebook上の書き込みは、CIAや大手広告代理店に流れているという、まことしやかな噂もある。つまり「秘密が担保できない場」なのだ。

 しかも、このFacebook内の「海上自衛隊・生徒グループ」は、一応、秘密グループと銘打っているものの、外部の者でも簡単に閲覧できてしまうというシロモノだ。

 ネット世界においては、たとえ「秘密グループ」と称していても、秘密は担保されないことは常識である。秘密と称する情報を閲覧できる者が第三者に閲覧させる、もしくは意図を持った第三者が関係者を装って秘密グループへ入り込むほか、なんらかの形で流出・拡散してしまうなど、さまざまな事態が考えられ。

 事実、スマートフォンからのFacebook投稿は、非公開のつもりでも、全公開となるバグは、多々報告されてきた。

 なぜこうした情報リテラシーの常識が、艦長経験者や、情報リテラシーには詳しいはずの海幕広報室勤務の現役幹部自衛官はわからないのだろうか?

 疑問を感じた筆者は、同グループの書き込み内容のコピーを、ある海上自衛隊幹部に見せてみた。

「旧少年術科学校は下士官養成の場。つまり職人を育てるところ。既存のシステムを絶対的に信用し、そこから物事を考えるところがある。情報リテラシーを求めるには、無理があるのかもしれない」

 一連の事態を受け、防衛省倫理審査会は次のような正式コメントを出している。

「(略)無用な誤解を招きかねない情報を個人の判断でインターネット上に掲載することは、必ずしも適切とは言えず(略)」

 国家にとって重要な防衛機密の保護のためにも、自衛官のITリテラシー向上が急がれる。
(文=陳桂華/ITライター)

BusinessJournal編集部

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