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力不足だった民進党
本質から外れた議論ばかりが国会でされたあげくの、強行採決だったということだろうか。
「森友問題、加計学園問題に加えて共謀罪の問題を、ボディブローのように安倍政権にダメージを与えて支持率を下げていく方法として、野党はとらえていたような気がします。安倍政権が崩壊するような、ノックアウトパンチがあるわけじゃない。野党には、『共謀罪を絶対に阻止する』という覚悟が見受けられない。共謀罪が通ったら、本当に戦前回帰、特高警察の再来になると考えているのであれば、国民運動、社会運動にしていって、1960年の日米安保条約改定の時のような状況をつくっていかなければ、おかしいでしょう。やるべきことを全部やったのかといえば、そうはみえません。
ただ単に安倍政権にダメージを与えるために、共謀罪が使われたきらいがある。中間報告のみで委員会採決すっ飛ばしちゃうというのは、相当に強引な強行採決ですよ。民進党は『究極の強行採決』と言っていましたが、政府・与党が理不尽なことをやったという演出ができたので、どこか“シメシメ”というようなところもあるのではないか。しかし、国民は賢いので、そういうところは見透かされます」
壮大な茶番劇といったところだろうか。「安倍一強」といわれるが、安倍政権が強いのではなく、野党が弱すぎるという声もある。国民はどこまでも、置き去りだ。
(構成=深笛義也/ライター)
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