「私、文春砲にまた撃たれました」――。
6月22日発売の「週刊文春」(文藝春秋)で、大手新聞社勤務の既婚女性との密会を報じられたフリーアナウンサーの小倉智昭は、自身が司会を務める情報番組『とくダネ!』(フジテレビ系)のなかでこう述べたうえで、不倫疑惑をあらためて否定した。小倉は同誌の直撃取材に次のように応えている。
「親友ですよ。すごい好きな人だし。友達だから1週間に1回会ったり、メシ食ったりしますよ。2人でいたっていいでしょう。やましいことしてませんよ、僕は。冗談じゃない!」
ともすれば不倫騒動をさらに大きくしかねない発言だが、ここから「セカパ」を連想した人も多いのではないだろうか。セカパとは、「既婚者同士によるプラトニックな恋愛関係」を意味する「セカンドパートナー」の略だ。
6月23日放送の情報番組『ノンストップ!』(フジテレビ系)」では、最近耳にすることが増えたセカパの実態について、約30分にわたって特集された。番組内の視聴者投票によって、「セカパを持ちたい」と考えている人は52%と半数を超えていることがわかった。「不倫はできないが、結婚後も親しい異性の存在が欲しい」という現代夫婦の実態が浮き彫りになった格好だ。
そこで、セカパ事情を取材し続け、4月に『友達以上、不倫未満』(朝日新書)を上梓したジャーナリストの秋山謙一郎氏に話を聞いた。同氏は、『ノンストップ!』にもコメントを寄せている。
セカパは夫にも妻にもメリット?
–視聴者投票では「セカパが欲しい」という人が52%の半数超えでしたが、この数字についてどう思われますか。
秋山謙一郎氏(以下、秋山) 思ったより少なかったですね。匿名のアンケートといえども、なかなか本音を曝け出すことは難しい、恥ずかしいと思うのです。潜在的にはもっとニーズがあるのではないでしょうか。
–セカパを持つ40代主婦がインタビュー中、「セカパの存在は夫も助かっている」と話し、出演者のなかからは「どういうこと?」という声があがりました。これは大勢の視聴者も疑問に思っていると思われます。
秋山 たとえば、夫はサプライズ・イベントを好まない実直な人柄だと、なかなか気の利いたこともできない。そうした『夫にはない何か』をセカパが補ってくれる――といった意味ではないでしょうか。
『友達以上、不倫未満』 いつでも、いまでも、男女交際の形が、その時代を象徴する―。“男女の関係”ナシに深く結びつく既婚者同士のカップルたち。深い精神的紐帯から、アブノーマルな嗜好まで、二人をつなぎとめるものはさまざまだ。モラリストだけどアンモラル、やましくないけど罪深い!?そんな「セカンド・パートナー」という新しい生き方を克明にルポ。時代の素顔と欲望の正体に迫る。