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たとえば1990年代半ば、夫婦別姓法案を議員立法で提出しようとしましたが、反対派の抵抗によって断念した。一昨年の自民党総裁選も出馬の意向を示したものの、推薦人の20人が集められず、出馬を見送った。いずれも、事前に十分な根回しや腰を据えた話し合いを重ねれば突破できる可能性があったにもかかわらず、正論で正面突破しようとしたり、見切り発車しようとしたために頓挫した格好です。
つまり、調整能力はあまりないと見られているのです。それでも、凄まじい突破力があればいいのですが、それもない。走り出したものの、途中で周りを見回して不利だと思うと諦める。支えてきた側からすれば、いきなり大将が白旗を上げるのだから「神輿を担ぐのはもうたくさん」という話になる。
今回の総務相就任は、火中の栗を拾うかたちなので、「やはり野田さんは“男気”がある」と一定の評価はされています。とはいうものの、一方で「来年の総裁選には出ます」と公言して憚らない。もともと来年の総裁選出馬をうかがっていて、前回支援してくれた議員たちを中心に推薦人集めをじっくりと探っていた。しかし、彼らに対してなんの相談もなく入閣を決めた。それでいて、総裁選に出ると言っても、なかなか信用されないのではないでしょうか。
「女性初の首相候補」と呼ばれながら、なかなか芽が出ない。それは、周囲をまとめ上げる力量が今ひとつ不足しているからだと言えるでしょう。言い換えれば、今後は総務相として役所をまとめたり、総裁選出馬に際して党内をまとめる技量を備えれば、結果がついてくるものだと思います。
(文=編集部、協力=朝霞唯夫/ジャーナリスト)
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