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自身の当確より興奮するライバル候補の落選
選挙戦のクライマックスは、やはり投開票日の夜に「当選確実」が出た直後だ。しかし、本当の盛り上がりはその数時間後ということもある。
ある選挙で、選対本部の応援者がA先生と喧嘩し、A先生がもっとも嫌うライバル陣営に入り込んだことがある。そこで、なんとA先生の悪口を吹き込んでいるようだ。その後、選挙カーですれ違ったり、ライバル陣営の選挙事務所の前を通ったりするたびに、「△△(A先生)落ちろ!」の大合唱が聞こえた。
投開票日、A先生はすぐに当確が出てバンザイ三唱とあいなった。そして、1時間後にライバル議員の落選が知らされた。それを知ったA先生は、目を血走らせてバンザイを連発。その興奮度たるや、自身の当確が出たとき以上であった。そのときは選対本部が大盛り上がりし、一升瓶が次々と空になっていった。
当選すると興奮度がマックスになる一方、落選すると“お通夜”となり、候補者は肩を落として支持者に詫びを入れ、支持者はトボトボと引き上げていく……。このように明と暗がくっきり分かれるのが選挙、特にドブ板選挙のおもしろさである。
(文=後藤豊/ノンフィクションライター)
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