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レスリング協会、強化合宿「重傷事故」隠蔽疑惑…あの名物コーチの「指導法」

文=兜森衛
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 栄氏にとって、男子のコーチは念願だったはず。その男子の合宿で思わぬ事故が起きたことになる。日本レスリング協会は「事故が起きたのはトレセン(ナショナルトレーニングセンター)のレスリング道場なので、取材はトレセンに聞いてください。けがは頸椎の脱臼ですが、治るまで時間がかかる。今はリハビリ中ですが、『文春』の記事を見て、個人情報が漏れたことに、本人と保護者がパニックになっている。事故はあくまで突発的に起きたもの。何十年も観ているが反り投げでの事故は初めて」と語る。

 一方のトレセンに聞くと「日本レスリング協会はトレセンの利用者。事故は確かにトレセンの道場で起きましたが、利用者の情報を勝手にお教えすることはできません」とこれまたすっきりしない。

 東京五輪では「金メダル10個」「最低でも金メダル5個とメダル10個」を目指す日本のレスリング。不運な事故だというのなら、なおのこと説明責任があるのではないか。
(文=兜森衛)

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