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【加計問題】今治市長「国は仲間」…頑なに安倍首相擁護&情報公開拒否を貫く理由

文=深笛義也/ライター
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【加計問題】今治市長「国は仲間」…頑なに安倍首相擁護&情報公開拒否を貫く理由の画像1菅良二今治市長(写真:毎日新聞社/アフロ)

「やっぱり、おかしいじゃないか」

 自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長は6日、加計学園、森友学園をめぐる問題についてそう言い放ち、国会に特別委員会を設置することを提言した。

 加計学園について、この間の動きを振り返ってみよう。

 5月21日、愛媛県は参院に文書を提出した。そこには2015年2月25日に、安倍晋三首相と加計学園の加計孝太郎理事長が面会し、「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」と首相がコメントしたという、学園からの報告内容が記されてあった。
 
 加計学園が岡山理科大獣医学部を開学した愛媛県今治市の菅良二市長も5月25日、安倍首相と加計理事長が15年2月に面会していたと、市担当者から報告を受けていたことを明らかにした。これらが事実なら、これまでの安倍首相の答弁は虚偽ということになるが、安倍首相は面会の事実を否定した。

 愛媛県の中村時広知事は5月25日の定例記者会見で、「文書が事実だと困る人がいるのか。何事も正直、真実というものを覆すことはできない」と文書の記載が事実であることを強調。同日、菅市長は市には文書は残っておらず、面会について聞いたのは伝聞であると言葉を濁した。

 加計学園側は「当時の担当者が、実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と今治市に誤った情報を与えてしまったように思う」と面会の事実を否定。学園の渡辺良人事務局長が31日、愛媛県と今治市を訪問して謝罪した。

 学園の対応について中村知事は「公的機関に虚偽報告した人が、そのまま連絡係を務めるのは一般常識から考えて厳しい」と非難。一方、菅市長は「学園と県、市は一体で取り組んできた。学園の言うことを信じたい」と理解を示した。

 ちなみに菅市長は4月16日の会見でも、市職員や県職員が15年4月に首相官邸を訪問した際の記録について「非開示とする」とし、「(職員から)『首相案件』のことは聞いていない」と述べ、非開示の理由を「国や県は一緒に取り組んできた仲間だから、迷惑は掛けられない」と説明。さらに、官邸で面会した相手が柳瀬唯夫首相秘書官(当時)だったかについては「職員から聞き取りはしたがコメントは控える」などと語り、情報公開を拒んでいることが一部で批判を呼んでいる。

 愛媛県と今治市の姿勢の違いをどう見るか。省庁での経験を生かし行政学を専門とする、神戸学院大学現代社会学部の中野雅至教授に聞いた。

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