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新卒採用の重要度が低い時代に
2月3日付記事『日本企業のRPA・AI導入による業務自動化で10年後に失業率2倍になる』で、今後は高齢者の雇用が増えるということをお伝えしましたが、それに伴って人事制度も変わらざるを得なくなります。これまでは定年後の再雇用の際に給料を3~4割ほど減らしていたので、優秀な人材は逃げてしまっていました。しかし、これからは能力やスキルに応じて給料を支払うという企業が増えてくるでしょう。
すると、今度は新卒採用の重要度が低くなってきます。20年後には、新卒採用と中途採用の比率は五分五分になっているかもしれません。そして、企業は優秀な人材を中途で採るようになるのではないでしょうか。また、優秀な人材はフリーランスとして個人で大企業と仕事をする時代になっていくと思います。これまでは企業が新卒のキャリアをつくってきたわけですが、これからは自分でキャリアをつくっていかなければならない時代です。
しかも、大手が新卒で採る学生は外国人が多くなっています。日立製作所は2、3年前から新卒の2割ぐらいは海外の学生で、東南アジアや中国には優秀な学生がたくさんいます。そういった学生を採るためにも、安易に外国人労働者の受け入れ拡大を進めていくべきではないと思います。
(文=中原圭介/経営コンサルタント、経済アナリスト)
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