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「そのような授業から得られるものは、一流大学に進学して一流企業に就職し、順風満帆な生活を送っているときは、それほど必要がないかもしれません。しかし、人生に逆風が吹いたときや先行きが見えなくなったときにこそ、そのありがたみを実感できるはずです。教育とは『将来こうなるから先手を打つ』というものではなく、『どんな世の中になっても生きていける人間』を育てること。それ以上でもそれ以下でもないのです」(同)
教育に対して「成功か、失敗か」を判断すること自体、ナンセンスなのかもしれない。そして、ゆとり世代の若者たちがこれから活躍することによって、日本の教育の概念も変わっていくのではないだろうか。
(文=真島加代/清談社)
●おおたとしまさ
株式会社リクルートから独立後、育児・教育を主なテーマに執筆・講演活動を行う。著書、新聞・雑誌へのコメント掲載など多数。ラジオ番組にもレギュラー出演中。心理カウンセラーの資格も持つ。著書は『名門校とは何か?』(朝日新聞出版)、『ルポ塾歴社会』(幻冬舎)、『受験と進学の新常識』(新潮社)、『名門校の「人生を学ぶ」授業』(SB新書)、『中学受験「必笑法」』(中公新書ラクレ)など多数。海外で翻訳されている著書も多い。
『名門校の「人生を学ぶ」授業』 16校の白熱授業を実況中継! 名門校と呼ばれるほどの進学校ほど、実は受験勉強以外により大きな時間を割いている。しかも、それは流行りのプログラミング教育でも、ネイティブに迫る英語でもなく、「裁縫」や「なわとび」など、一見、大学受験には関係なさそうな授業である。果たしてそれはなんのためにあるのか? 名門校で日々実践されている「どんな時代になっても生きていけるための力」の育て方に迫る。
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