これまで、イチロー(現ニューヨーク・ヤンキース)、松井秀喜(昨年引退)を筆頭に、上原浩治(現ボストン・レッドソックス)やダルビッシュ有(現テキサス・レンジャーズ)ら多くのスター選手が海を渡ってメジャーリーグで活躍している。その活躍は日本人としても喜ばしい一方、プロ野球の人気やレベルアップという面ではマイナス要素でもある。そうした負の面への懸念を示す意見として、「いい選手がみんな外国に行ってしまうと、日本の野球はいつまでたっても人気が回復できないと思う」(40代女性)、「優秀な選手がみんな大リーグに行ってしまうと、日本の野球がますます縮小してしまう」(50代女性)、「日本一となってとても人気のある選手なのにすぐ出てしまうのは日本人の球界離れを起こしそう」(40代女性)という声も見られ、近年顕著になっている日本人の野球離れの加速を不安視する声が上がっている。
また、「どうして強くなるとみんなメジャーに行っちゃうの?」(40代女性)と、実力のあるプロ野球選手のメジャー志向そのものに疑問を感じる意見も見られた。
●積極的に反対(1.2%)
少数ながら積極的に反対する人々の意見としては、「日本のプロ野球は米メジャーリーグの2軍じゃない」(40代男性)というものに象徴されるだろう。確かに、ここ数年の日本のプロ野球界は、どこか大リーガー養成のための「ステップアップ」の場に見えなくもない。「挑戦したいという気持ちもわかるが、国内のプロ野球のレベル向上のために日本にいてほしい」(20代女性)という意見からも、そんな状況を憂う野球ファンの気持ちが垣間見える。
なお、54とサンプル数は少ないが、楽天イーグルスの地元である東北地方在住者に限定した結果を見ると、
1.積極的に賛成 22.0%
2.行ってほしくはないが賛成 37.0%
3.賛成でも反対でもない 24.1%
4.どちらかといえば反対 9.3%
5.積極的に反対 0.0%
6.その他 7.4%
と、全国と比較してやや反対票の割合が大きいが、特に大反対が巻き起こっているわけではないようだ。
球史に残る名投手・田中将大は、「日本のマー君」から、「世界のマー君」へと羽ばたいていくのだろうか? 多くの人々が田中投手のチャレンジに期待を寄せている。
(文=萩原雄太)