主催者は、コラボレーションジャパンという今年2月に設立されたイベントの運営を主としている会社だ。同社に問い合わせをしてみると、「詐欺を行ったわけではない」とし、参加者の不満が出ているポイントについて、「公共の公園なので、大きな音を出すと迷惑になるため、音量は控えた」「食べ物については、もともと無料とも有料とも告知していない」などと回答した。
また、参加費が何に使われているのかなどの質問点についてはメールで受け付け、近日中にホームページなどで説明するため、個別の質問には答えられないとしている。
同社は普段、街コンなどの出会い系イベントを企画・運営しているが、年末にはカウントダウンパーティーも企画している。今回のような、参加者から不満が噴出するようなイベントにならないことを切に願う。
●出会い系イベントは儲かる?
出会い系イベントを運営する会社は昨今、爆発的に増えている。その背景には、出会いを求める男女が多くいるという市場の動向もあるだろうが、それ以上に出会い系イベントを主催すると儲かるという事情もあるようだ。あるイベント企画会社の社長は、その実態を次のように明かす。
「出会い系イベントは、支出が少なく、収入は人数に比例して増えます。特に街コンなどでは、会場費などはかかりません。各飲食店を回り、参加を呼びかけるだけです。飲食店にしてみれば、ある程度客の入りが見込めますし、“商店街が活性化する”とでも言えば参加してくれます。イベント成功のためのポイントは、どれだけ女性の参加者を確保できるかにかかっています。女性が増えれば、必然的に男性も増えます。その際、女性を無料にするよりも、少し安めに設定すると参加者が多くなる傾向があります。具体的には、女性3000円、男性6000~7000円くらいが最も参加者を獲得しやすいです。支出は、広告費と人件費くらいなので、利益は大きいです」
若い経営者が気軽にイベントを企画し、インターネットで告知して参加者を集める。それ自体が悪いことだとはいえないが、実績のない団体が大人数のイベントを滞りなく運営するのは容易なことではないので、相応のリスクが潜んでいることを理解したうえで申し込みをしなければならない。年末年始には、各地で多くのイベントが開催されるだろう。参加者各位は、自らの責任においてイベントを吟味するよう注意を喚起したい。
(文=平沼健/ジャーナリスト)