これらの雑誌には、さまざまな芸能事務所に所属するタレントが登場するが、男性アイドルといえば、やはり思い浮かぶのはジャニーズ事務所だろう。実際、ジャニーズのタレントが出演しているドラマの告知や雑誌記事ですら本人の顔写真の掲載を禁止するなど、非常に厳しくメディア掲載を制限しているだけに、今回の対応を主導している可能性は否定できない。さらに芸能関係者が、そのような推測をつぶやいたこともあって、「ジャニーズ事務所からの通達があったのではないか」との憶測がインターネット上で飛び交っている。
実際のところは不明だが、ジャニーズ事務所はファンクラブを通して比較的厳しめにファンをとりまとめており、「事務所から睨まれたら困る」という意識がファンの側にもある程度定着している。つまり、今回のような通告は、「ジャニーズならやりかねない」と関係各所で納得をもって受け入れられているのだ。
宣伝だからいい?
この警告に対しての反応は、大きく3通りに分かれている。1つは画像アップロードが違法だと認識しており、今回の警告を歓迎する立場の人たち。もう1つは、今まで画像アップロードをしていたが、違法だとは知らなかったから、今後は気をつけようと反省している人たち。
最後の1つは開き直っている人たちだ。「宣伝してやっているのだから、見逃すべき」などと考えている人も少なくない。しかし、実際に宣伝の目的でネット上に画像を公開していたとしても、それは違法であることは明白だ。雑誌の宣伝だとしても、見たい画像がネットに無料で公開されていれば、わざわざ金を出して雑誌を買う人はいないだろう。また、タレントの宣伝だと考えているなら、それは誤りだ。出回った画像が好き勝手に加工や転載を繰り返され、事務所や本人がコントロールできなくなるほうが、微々たる宣伝効果などより大きな損失となる。
共通の趣味の仲間同士で話題を共有するのは、この上なく楽しいものだが、画像を共有したいのならば、全員が雑誌を買うべきなのだ。買った上で「どの雑誌の何ページがいい」という程度にとどめるのが正しい態度だ。それこそが、持っていない人に雑誌を買わせることにつながり、「よい宣伝」だといえる。
(文=編集部)