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国の年金財政よりも、自分がいくらもらうかが大切
将来受け取る年金額を決める最大の要素は、「現役時代にどれくらい保険料を払ったか」です。マクロ経済スライドや経済状況によって、年金の「基準額」が毎年変わります。しかし、そのことによる変化よりも、個々人のポイント(どれだけ保険料を払ったか)による違いの方がはるかに大きな差となります。
将来、老後の生活を賄えるだけの年金をもらえるか、それとも小遣い程度の金額にしかならないのかは、現役時代の保険料の支払い状況にかかっています。実際、現在の高齢者でも、公的年金(基礎年金と厚生年金)だけで年300万円以上ももらっている人もいれば、20万円程度の人もいます。
「賦課方式」で、現役世代の保険料が高齢者世代の年金に充当されている、というと将来の日本の経済状況や財政状況によって、自分が受け取る年金額が変わるようなイメージを持ってしまいます。確かに間違いではありませんが、年金の問題は国の問題ではなく、個々人の問題だと考えたほうがよいでしょう。
高齢者は現役世代に比べて、経済格差が大きい傾向があります。金融資産の多寡の差も大きいのですが、年金額の違いも大きいからです。年金額については、「基準額」の増減よりも、個々人が積み上げたポイントによる差のほうが、影響が大きいということを認識しておきたいものです。
(文=村井英一/家計の診断・相談室、ファイナンシャル・プランナー)
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