ほぼ0円で新築住宅購入&ローン返済できる方法…毎月「儲け」も得られる
それに、ローン完済後の賃料収入はまるまる自分の手取りになりますから、同時に老後対策にもなります。35年後には家賃はぐっと下がり修繕費もかかるとはいえ、ローン返済がないので、もはやいくらで貸してもすべてプラスです。
リスクを回避する
ただし、自宅とはいえ一部は不動産投資ですから、不動産投資と同じリスクがあります。つまり空室や家賃下落というリスクですが、それらも想定した場所、建築プラン、金額で建てておくことです。そのため、たとえば親の土地があってそれが人気のある場所ならともかく、土地を持っていない一般の人は、賃貸需要の高い土地を探して建てることになります。
それはどこかというと、理想的には都市部の人気路線沿線の主要駅から徒歩10分圏内ということになるでしょうか。それほど人気路線ではなく主要駅でもない場合は、徒歩5分圏内が望ましいでしょう。あるいは郊外であっても、移転や統廃合の可能性が低い有名大学近くとか、1社だけではなく複数企業が林立する工業地帯近くなどであれば、前者は学生の、後者は労働者の需要が見込めます。
そこに、土地建物総額からローン返済額を計算し、賃貸物件検索サイトなどでそのエリアの賃料相場を推定して、収支がどうなるかシミュレーションしてみるのです。
自分の希望の場所に必ずしも売り土地の情報が出てくるとは限らないので、賃貸物件のように「家賃さえ払えば好きな場所に住める」という気軽さはありませんが、注文住宅になりますから仕様や間取りは自分の好きなように建てることができます。
筆者の場合も、賃貸の入り口と自宅の入り口を別にして生活動線を分けたり、自分用の書斎を設けたり、出入りが頻繁な場所は引き戸にして開けっ放しができるようにしたり、いろいろと好みを反映させました。
「もう建てちゃったよ」という場合、もしその場所が賃貸需要のある場所ならば、リフォームで増改築するとか、子どもが巣立って空き部屋になっている部屋を賃貸仕様にするという方法もあります。
考慮すべき規制の問題
もうひとつ注意点があります。土地から買って建てる場合、「その土地にどのような家が建てられるか」を建築規制の面から検討しなければならないという点です。賃貸併用などのいわゆる集合住宅は特殊建築物に該当し、一般の住宅とは違ってさまざまな厳しい規制に縛られます。そのため、「ここは素敵」と思って土地だけ買っても、思った以上に小さい家しか建てられないとか、一般住宅は建てられるが集合住宅は建てられないということが起こり得ます。