3月13日付本連載記事『「お金だけはあるけど他には何もない…」こんな人は節約しすぎで一生を棒に振る!』でもお伝えしましたが、「お金を貯めたい」「出費を減らしたい」と思うあまり、大切な出費まで削ってしまう人がよくいます。
そうすると、自分の魅力やスキルが上がらず、かえって無駄な出費が増え、本来上がるはずだった給料も上がらず……といった悪循環に陥ってしまいます。
実は、そんな大切な出費のひとつに「本」があります。意外かもしれませんが、本を読まないことにより、長い目で見るとお金が貯まらなくなってしまうことをご存じでしょうか。
貯蓄上手な人のバッグには本が入っている
「お金を上手に貯めている人」を取材すると、バッグの中に本が入っているケースが多いことがわかりました。一方、「お金が貯まらない」と悩んでいる人に話を聞くと、「インターネットはよく見るけれど、本はほとんど読まない」という人が大多数です。それは、なぜでしょうか。
まず、ネットは基本的に無料で見られるものが多いですが、その分広告を見る機会が増え、欲しいものがどんどん増えていってしまいます。また、いつの間にかSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に飛んでいき、「この人が買っているもの、自分も欲しいな」「今はこれが流行しているなら、買おうかな」「最近、飲み会に行ってないな」などという感情が沸き起こります。
自らが「欲しい」「何かをしたい」と考えるのではなく、情報に流されてしまうことで出費が増えていくのです。
また、SNSでさまざまな人の行動を目にすることで「みんな、恵まれていてうらやましい」「それに引き換え自分は……」などと、マイナスの感情が生まれてしまうこともあるでしょう。それがストレスとなり、ストレスを発散するために余計な出費が増えてしまいます。
本で気分転換すれば無駄な出費も減る?
では、本を買ってバッグに入れておくと、どうでしょうか。「1冊の本を読むことは、2時間のセミナーを受講した以上の価値がある」という話を聞くこともあります。ためになるセミナーの受講料は、1回数千円以上はするものです。そう考えると、本はセミナーと違って「その場にいない」という点はあるものの、1冊1500円前後の価格以上の価値があるのではないでしょうか。
また、本はどこでも自分の好きなペースで読むことができ、著者との1対1の対話に集中することになるため、第三者に邪魔されることもありません。新しい知識や思考を得られるだけでなく、気分転換にもつながります。ストレスがあっても、本を読むことで気持ちが変わり、スッキリしたという経験をもつ人もいるのではないでしょうか。そのため、ストレス解消のための出費もどんどん減っていくのです。
『お金が貯まる「体質」のつくり方』 お金が貯まるかどうかは、年収の差だけではなく、お金の使い方や日々の生活習慣などの「体質」にありました。ストレスなく、幸せになりながらお金が貯まる人になるシンプルな習慣と考え方について紹介。人生をより豊かに、自由に生きるための37のコツをお伝えしています。